ほんの1年半ほど前まで「TV機能が付いたノートパソコン」は、ハイエンドマシンの代名詞といってもよかった。こうした流れが一気に変わったのは、2004年の秋モデルから。各社ともミドルクラスに積極的にTV機能を搭載するようになり、店頭でも決して珍しい存在ではなくなってきたのだ。まずは「BCNランキング」から、TV機能付きノートパソコンの販売状況をチェックしてみよう。

 ほんの1年半ほど前まで「TV機能が付いたノートパソコン」は、ハイエンドマシンの代名詞といってもよかった。こうした流れが一気に変わったのは、2004年の秋モデルから。各社ともミドルクラスに積極的にTV機能を搭載するようになり、店頭でも決して珍しい存在ではなくなってきたのだ。

 まずは「BCNランキング」から、TV機能付きノートパソコンの販売状況をチェックしてみよう。図1は、2004年12月から2005年1月までの2か月間のノートパソコン実売データから、TV機能付きモデルの構成比率を算出したものだ。これによると、全体のうち実に20.6%がTV機能付きノートパソコンとなっている。ノートパソコンが5台売れると、そのうちの1台はTV機能付きというわけだ。平均的な実売価格も16?17万円というラインに下降してきており、この流れはますます加速していくことだろう。


 さらに、TV機能付きノートパソコンのメーカー別シェアを集計してみたのが図2だ。ノートパソコン全体で考えれば、富士通やNECが入ってくるのは当然だが、ここでトップシェアを獲得したのはなんと東芝。低価格の「dynabook TX」は当然として、高付加価値モデルである「dynabook Qosmio」も、かなり順調な売れ行きを示しているのである。TVをパソコンで見る場合、やはり一番気になるのは画質。その点、各種高画質化回路をふんだんに取り込んで画質面の向上を図ったこと、そして実売価格で15万円以下という驚異の低価格モデルをラインアップしたことが東芝の勝因だろう。


 こうしたことをふまえたうえで、今年の春モデルを見ると、一番の注目株はNECの「LaVie L(LL770/AD)」。画質低下を最小限に抑える新エンコードチップを搭載したほか、NTSC比で70%以上の色再現性を実現した液晶パネルを採用しており、画質面では抜きん出ている。自社製のTVソフト「Smart Vision」による高度な使い勝手も魅力の一つだ。この高度なTV機能は、「LaVie TW」、「LaVie T」といったハイエンドモデルとまったく同じレベルであり、その意味でもお買い得感が非常に高い。

 「dynabook TX」や「Qosmioシリーズ」を擁する東芝も、強力な存在感を放っている。前述した通りそれなりに強力で、しかも高画質化機能を満載したTVモデルを15万以下という驚異的な低価格でラインアップしているのは、東芝以外に存在しない。他社から供給を受けているTVソフトが、やや力不足であるのは否めないが、価格と画質面の強力なインパクトは、現状ではどのメーカーも太刀打ちできない。

 実売価格の関係上あまり目立たない位置にあるが、ソニーの「VAIO Type E」も注目機種の一つ。同モデルは「モーションリアリティLE」という高画質化機能を実装しているのが特徴。これはフルスクリーンで動画を表示したときに生じるジャギーをなめらかにしながらも、エッジの表現力はそのまま維持するという機能であり、TVやDVDビデオディスクの視聴時には絶大な威力を発揮する。TVソフト「DoVAIO」の操作性と機能性にも定評がある。

 デスクトップだけでなく、ノートパソコンにも浸透しつつあるTV機能。ただし、その映像の見栄えは、各種高画質化回路を搭載しているかいないか、そして液晶パネルのクオリティによって、まったく違ってくる。購入する前には、自分の目でしっかりと画質の違いを確認するのが賢明だろう。(フリージャーナリスト・竹内亮介)