えきねっとで領収書を発行する方法を詳しく解説

コラム

2025/11/21 18:00

「えきねっとで購入した新幹線や特急券の領収書って、どこから発行できるの?」
「6カ月以上前の乗車券でも領収書は発行できる?」

 えきねっとを利用して出張の乗車券を購入した際、このような疑問を持つ人は多いのではないでしょうか。えきねっとでは、会員ページから簡単にPDF形式の領収書を発行できますが、発行できるチケットの種類や期限、払い戻し時の扱いなど、いくつか注意すべきポイントがあります。
 

 そこでこの記事では、えきねっとで領収書を発行する具体的な手順から、対象チケット、注意点、よくある質問までをわかりやすく解説します。「あとから経費処理で困りたくない」「宛名を会社名にしたい」といった方は、ぜひ最後まで参考にしてください。

えきねっととは


 「えきねっと」とは、JR東日本が運営するインターネット予約サービスのことです。新幹線や在来線特急の指定席・自由席をオンラインで予約・購入できるため、駅窓口に並ばずにチケットを確保できます。

 また、えきねっと限定の割引チケットなども多く、特急券などをお得に購入できるのもうれしいポイント。購入した切符は駅の指定席券売機や窓口で受け取るほか、Suicaに直接チケット情報を登録できる「タッチでGo!新幹線」対応区間もあります。

えきねっとで領収書を発行する方法

 えきねっとでは、新幹線や在来線特急のチケットを簡単に購入できますが、出張などで利用した場合は領収書が必要になるケースも多いでしょう。

 ここからは、えきねっとの領収書発行の対象となる切符やチケットと、具体的な発行方法について解説します。
 

対象の切符・チケット


 えきねっとで領収書を発行できるのは、えきねっとを通じて購入・決済を完了した切符やチケットに限られます。

 対象となる主な種類は以下のとおりです。
 

 なお、現金払い・窓口での購入分は対象外です。

 発行対象は「えきねっとでオンライン決済を完了した取引」に限定されるため、事前に支払い方法と購入履歴を確認しておくと安心です。
 

ネットで発行する


 えきねっとでは、購入済みの切符・チケットの領収書をインターネット上でPDF形式として発行できます。発行は会員メニューから簡単に行え、駅での手続きは不要です。

領収書の発行手順
1.えきねっとの公式サイトからマイページにログイン
2.「申し込み履歴」から「乗車/取消済の旅程」をクリック
3.対象となる予約を選び、「ご利用票兼領収書を発行する」をクリック
4.表示された領収書の宛名を入力(空欄の場合は購入者名が自動で表示)
5.「領収書を発行する」をクリック
6.領収書のPDFファイルがダウンロードされる

 領収書は購入後すぐに発行でき、同一予約につき1回のみダウンロード可能です。宛名は「株式会社〇〇」「〇〇商事」など任意の名称に変更できるため、経費精算や法人利用にも対応しています。

 なお、えきねっとアプリからも同様の手順で領収書を発行できますが、発行期限や払い戻し状況によっては発行できない場合があるため、早めの発行がおすすめです。

えきねっとで領収書を発行する際の注意点


 えきねっとの領収書はマイページから簡単に発行できますが、以下のような注意点も存在します。

・領収書の発行期限がある
・払い戻しや変更を行った場合、発行済みの領収書は無効になる
・1件の予約につき1枚の領収書しか発行できない


 領収書の発行時にトラブルにならないように、それぞれの注意点を押さえておきましょう。
 

領収書の発行期限がある


 えきねっとの領収書には発行期限が設けられています。原則として、チケットの乗車日から6カ月を過ぎると、システムから領収書を発行できなくなるので注意しましょう。

 特に、出張や経費精算で領収書が必要な場合は、利用後すぐに発行しておくのが安心です。えきねっとの会員メニューからPDF形式で簡単にダウンロードできるため、チケット受け取りや乗車後に忘れないよう処理しておきましょう。

 また、領収書の再発行は原則できません。一度ダウンロードしたデータを紛失した場合、同じ予約に対して再度取得することはできないため、PDFファイルを必ず保存・バックアップしておくことが大切です。
 

払い戻しや変更を行った場合、発行済みの領収書は無効になる


 えきねっとで発行した領収書は、払い戻しや変更を行った時点で無効になります。これは、発行済みの領収書が購入時点の取引を証明する書類であり、その後の払い戻しで取引内容が変わるためです。

 たとえば、出張の予定変更などでチケットを払い戻した場合、発行済みの領収書は使用できません。再度チケットを購入し直した際には、改めて新しい領収書を発行する必要があります。

 また、乗車区間や日付を変更した場合も、変更前の領収書は無効となるケースがあります。経費精算などで提出する際は、実際に利用した内容に対応する領収書を必ず再発行してください。

 なお、領収書を提出した後に払い戻しを行うと、会計上の不整合が生じる場合があります。会社や経理担当者に事前確認を行い、適切に処理することをおすすめします。
 

1件の予約につき1枚の領収書しか発行できない


 えきねっとでは、1件の予約につき1枚の領収書しか発行できません。

 たとえば、複数人分のチケットをまとめて予約した場合でも、発行される領収書は代表者名義で1枚のみです。そのため、同行者や同僚それぞれに領収書が必要な場合は、人数分に分けて予約・決済する必要があります。予約を分けておけば、各人が自分の名義で領収書を発行でき、経費精算時のトラブルを防げるでしょう。

 また、同一予約内で宛名を変更できるのは発行前のみです。一度発行してしまうと、再発行や名義変更はできません。法人利用などで宛名を「株式会社○○」としたい場合は、発行前に正しい名称を入力しましょう。

えきねっとの領収書発行についてよくある質問


 えきねっとの領収書発行に関しては、利用者から寄せられる質問がいくつかあります。

 特に多いのが以下の3点。
・払い戻しをした場合の手数料に対する領収書
・駅窓口で切符を受け取る際に領収書を発行してもらえるか
・発行期限を過ぎたあとの領収書発行方法」


 それぞれのケースによって対応が異なるため、利用前に知っておくことでスムーズに経費処理や精算を行えます。ここでは、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
 

払い戻しをした際の手数料について、領収書を発行できますか?


 えきねっとでは、払い戻し手数料についても領収書の発行が可能です。具体的な手順は、以下のとおりです。

1.えきねっとの公式サイトから「マイページ」へログインする
2.「JRきっぷ申込 確認・変更・払戻」をクリック
3.「乗車/取消済の旅程」タブをクリック
4.該当のチケットを選び「ご利用票兼領収書を発行する」をクリックする
 

駅窓口で切符を受け取る際に領収書をもらえますか?


 えきねっとでオンライン決済を済ませたチケットは、駅窓口で受け取る際に領収書を発行してもらうことはできません。えきねっとの支払いはWeb上で完結しているため、領収書の発行もオンラインのみの対応となります。

 そのため、駅で「領収書をください」と申し出ても、窓口では発行されないのが原則です。領収書が必要な場合は、えきねっとの会員メニューから自分でPDFをダウンロードし、印刷する必要があります。

 ただし、窓口で現金払いを選択した場合は、駅側での発行が可能です。この場合は、購入時に「領収書をお願いします」と伝えることで、その場で紙の領収書を受け取れます。

 オンライン決済の場合はえきねっとで発行、現金決済の場合は駅窓口で発行と覚えておくとよいでしょう。
 

乗車から6カ月以上経ったあとに領収書を発行できますか?


 えきねっとでは、通常の領収書発行期限が過ぎた後でも、乗車から6カ月以上1年以内であれば専用フォームから申請することで発行が可能です。

この場合、えきねっとのマイページ上からは直接PDFをダウンロードできないため、JR東日本の「【えきねっと会員専用 領収書発行フォーム」で必要事項を入力して申し込みます。

 申請には、えきねっとの予約番号・乗車日・会員情報などが必要で、確認のうえで後日郵送またはメールで発行される仕組みです。

 ただし、1年以上前の利用分については発行対象外となるため注意が必要です。また、払い戻しを行った取引や一部商品は対象外となるケースもあります。

 領収書がすぐに必要な場合は、えきねっと上で早めにPDFを保存しておくのが基本ですが、万が一発行期限を過ぎてしまった場合は、専用フォームを活用して再申請してみましょう。

まとめ


 えきねっとでは、オンライン決済したチケットの領収書を自宅や職場から簡単に発行できます。発行対象は新幹線や特急券など「えきねっとで購入した乗車券すべて」で、PDF形式で保存・印刷できるため、出張や経費精算にも便利です。

 一方で、発行期限があること、払い戻しや変更を行うと発行済み領収書が無効になること、1件の予約につき1枚しか発行できないことなど、いくつかの注意点もあります。

 そのため、チケットの利用が確定した時点で早めに発行し、宛名や保存方法を確認しておくことが大切です。

 えきねっとを上手に活用すれば、領収書の管理や経費処理がよりスムーズになります。正しい手順を押さえ、必要なときにすぐ発行できるよう準備しておきましょう。