1円スマホキャンペーンの仕組みを徹底分析 デメリットや注意点も細かく紹介
「スマホが1円で手に入る」と聞くと、魅力的に感じる人は多いのではないでしょうか。実際、家電量販店やキャリアショップでは「1円スマホキャンペーン」が定期的に実施されており、多くの人が目にしたことがあるはずです。
しかし、このキャンペーンには条件が設けられており、一概に「絶対にお得」とは言えないので注意しましょう。
本記事では、1円スマホキャンペーンの基本的な仕組みや種類、メリットとデメリット、さらに主要キャリアのサービス事例までをわかりやすく解説します。
なお、総務省では2024年に「電気通信事業法第27条の3等 の運用に関するガイドライン」を発表しており、端末セット価格を含めた割引上限額を原則44,000円までとする規定を設けています。
そのため、今後は「1円スマホ」そのものがなくなっていく可能性もあるでしょう。
1円スマホキャンペーンには、主に以下2つの種類があり、それぞれで仕組みが異なります。
一括1円
実質1円
ここからは、それぞれの仕組みを具体的に見ていきましょう。
「一括1円」とは、スマホ端末を購入する際に支払う本体代金を、割引やポイント還元によってほぼ無料にする仕組みです。店頭では「このスマホが1円!」と大きく宣伝されていることが多く、キャンペーンの中でも最もシンプルに見える販売方法といえるでしょう。
ただし対象となるのは、最新のハイエンド機種ではなく、エントリーモデルや型落ちモデルが中心です。例えば、子どもの初めてのスマホや、電話やLINE程度の利用を想定したライトユーザー向けの機種が多く見られます。
一括で安く購入できるのは魅力ですが、条件として「他社からの乗り換え」や「指定プランへの加入」が必須となるケースが一般的。端末代が安くても通信費が割高に設定されていることもあるため、総支払い額で本当にお得かどうかを見極める必要があります。
「実質1円」とは、端末を分割払いで購入し、一定期間(多くは2年間)利用した後に端末を返却することで、残りの支払いが免除される仕組みです。
例えば、端末価格が10万円のスマホでも、24回払いに設定し、2年後に返却することで「実質負担はほぼ1円」という形が実現します。一括1円と異なり、比較的新しいモデルやミドルレンジ機種も対象になることが多いため、性能を求める人にとっては魅力的に映ります。
ただし、返却が条件となるため、手元に端末が残らない点は大きなデメリットです。また、破損や紛失をした場合には追加費用が発生するほか、キャリアの契約期間に縛りがある点に注意しましょう。
「1円でスマホが手に入る」と聞くと非常にお得に思えますが、実際には落とし穴がある点に注意が必要です。
ここからは、1円スマホにありがちなデメリットを具体的に解説します。
1円スマホキャンペーンの多くは「他社からの乗り換え」を条件としています。これは、キャリア側が新規顧客を獲得するための施策であり、既存ユーザーがそのまま機種変更をしても対象外になるケースがほとんどです。
そのため「端末代は安くても、乗り換えが大前提」という事実を理解したうえで、自分にとって本当に得かどうかを判断することが大切です。
1円スマホは端末代が安い代わりに、通信費で利益を確保しているケースが少なくありません。そのため、キャンペーンの適用条件として「指定の料金プランへの加入」が求められることが多く、結果的に月々の支払いが割高になる可能性があります。
例えば、普段なら格安SIMで月額2,000円程度に抑えられる人でも、1円スマホを契約すると大手キャリアのプランに加入する必要があり、月額5,000円以上かかることも。
さらに、データ容量が大きいプランや通話オプションが必須になっている場合もあり、家族全員で契約すると想定以上の出費になってしまうこともあります。
一括1円も実質1円も「端末代の安さ」に目を奪われがちですが、通信費を含めたトータルコストで考えると、必ずしもお得ではないことを理解しておきましょう。
1円スマホキャンペーンの中でも、「一括1円」の対象となる端末は、最新のハイエンド機種ではなく、エントリーモデルや型落ち機種に限られることが多い点にも注意が必要です。
エントリーモデルは、通話やLINE、ネット検索といった基本操作には十分ですが、高画質のゲームや動画編集など負荷の大きい用途には向いていません。そのため、「安く買えたのは良いけれど、ゲームをするとすぐにカクつく」「カメラの性能が物足りない」といった不満を感じることも。
実質1円プランでは比較的新しいモデルが選べることもありますが、最新のハイスペック機種が対象になるケースは少ないでしょう。価格の魅力だけで飛びつくと「思ったより使えない端末を2年間使い続ける」ことにもなりかねません。購入前には対象機種のスペックを確認し、用途に合っているかを見極めましょう。
1円スマホキャンペーンでは、端末代が安くなる代わりに「特定の料金プランやオプションに加入すること」が条件となるケースが多くあります。
例えば、大容量のデータプランや通話かけ放題のオプションが必須とされる場合があり、実際の利用スタイルに合わない契約を選ばざるを得ないこともあるのです。
具体的には、一括1円の場合は「最低でも○GB以上のプラン加入が条件」、実質1円では「返却プログラムと特定プランの組み合わせ」といった具合に制約が設けられるのが一般的です。
その結果、端末は安くても通信費が割高になり、総支払額が膨らむ可能性があります。契約前には必ず条件を確認し、自分の使い方に合っているかをチェックしましょう。
実質1円タイプのキャンペーンでは、多くの場合「2年後に端末を返却すること」が条件になっています。つまり、端末を購入したつもりでも、そのスマホは自分の所有物にはなりません。返却が前提となるため、長期間同じスマホを使いたい人や、子ども用に端末を残しておきたい家庭にとっては不便に感じるでしょう。
さらに注意が必要なのは、返却時の端末状態です。返却時に画面割れや水没などの故障があると「端末損害金」として数万円の追加費用を請求されるケースがあります。
このように、1円スマホは一見すると「安く最新機種を使えるお得な仕組み」に見えますが、返却条件を理解していないと想定外の出費につながる可能性があります。そのため、契約前に必ず返却ルールを確認しておくことが大切です。
2025年8月現在、楽天モバイルではOPPO A3 5Gやarrows We2といったAndroid端末を一括1円で購入できるキャンペーンを実施しています。
キャンペーンを利用するには、楽天会員であることや他社からの乗り換えのほか、「Rakuten最強プラン」に加入することが条件です。しかし、契約年数や返却についての制約はないので比較的利用しやすいといえるでしょう。
「Rakuten最強プラン」は月額880円(税抜)からと、毎月の通信料がお手軽なのもうれしいポイントです。
参考:楽天モバイル申し込み+他社から電話番号そのまま乗り換え+OPPO A3 5Gまたはarrows We2購入で1円!|Rakuten Mobile
2025年8月現在、UQモバイルではオンラインショップ限定で、以下の端末を一括1円で購入することができます。
arrows We2
Redmi 12 5G
Samsung Galaxy A25 5G
他社からの乗り換えだけでなく、新規契約でも割引が適用されるため、子どものスマホを新しく契約したい場合などでも利用しやすいのがメリットです。
ただし、割引を利用するには「コミコミプランバリュー(月額3,480円)」または「トクトクプラン2(月額1,480円~)」に加え、「増量オプションⅡ(月額550円)」への加入が必要になる点に注意しましょう。
参考:UQ mobileオンラインショップおトク割|UQmobile
2025年8月現在、ワイモバイルのオンラインショップでは以下の端末を一括1円または実質1円で購入することができます。
iPhone16e(実質月額1円)
moto g66y 5G(実質月額1円)
moto g64y 5G(一括1円)
AQUOS wish4(一括1円)
AQUOS wish5(実質月額1円)
Samsung Galaxy A25 5G(一括1円)
nubia S 5G(一括1円)
OPPO A3 5G(一括1円)
かんたんスマホ4(一括1円)
実質月額1円で利用するには、他社からの乗り換えのほか、48回払いの契約と25カ月目以降の端末返却が必要です。端末返却時に査定条件を満たさない場合は、2万2000円の支払いが必要な点に注意しましょう。
なお、一括1円のスマホについては、新規・乗り換えのどちらでも利用が可能です。ただし、どちらのキャンペーンも「シンプル2 M(月額3,650円)」もしくは「シンプル2 L(月額4,650円)」プランへの加入が必要になることを覚えておきましょう。
参考:製品を選ぶ|ワイモバイル
実際、現在では「端末値引きは原則最大4.4万円まで」と制限されており、各社はギリギリの範囲で1円キャンペーンを実施している状況です。
また、過去に「0円スマホ」が規制された背景を踏まえると、今後はさらに規制が厳しくなり、1円スマホ自体が完全になくなる可能性もあるでしょう。
1円スマホキャンペーンは、端末代を大幅に抑えられる一方で、条件や制約が多い点に注意が必要です。
本体価格だけに気を取られていると、通信費が割高になるケースや不要なオプション加入によって「端末代は安いのに月々の支払いが増えた」という結果になる可能性もあります。
購入を検討する際は、端末代だけでなく通信費や返却条件を含めたトータルコストで判断することが大切です。
しかし、このキャンペーンには条件が設けられており、一概に「絶対にお得」とは言えないので注意しましょう。

本記事では、1円スマホキャンペーンの基本的な仕組みや種類、メリットとデメリット、さらに主要キャリアのサービス事例までをわかりやすく解説します。
1円スマホキャンペーンとは
「1円スマホキャンペーン」とは、その名の通りスマホを1円で購入できる販売施策のことです。家電量販店やキャリアショップでよく目にしますが、実際には通信契約や利用条件とセットになっているケースがほとんど。つまり、1円スマホは「特別な条件を満たすことで可能になる仕組み」であり、単純に激安でスマホを買えるわけではありません。なお、総務省では2024年に「電気通信事業法第27条の3等 の運用に関するガイドライン」を発表しており、端末セット価格を含めた割引上限額を原則44,000円までとする規定を設けています。
そのため、今後は「1円スマホ」そのものがなくなっていく可能性もあるでしょう。
1円スマホキャンペーンの仕組み

1円スマホキャンペーンには、主に以下2つの種類があり、それぞれで仕組みが異なります。
一括1円
実質1円
ここからは、それぞれの仕組みを具体的に見ていきましょう。
一括1円
「一括1円」とは、スマホ端末を購入する際に支払う本体代金を、割引やポイント還元によってほぼ無料にする仕組みです。店頭では「このスマホが1円!」と大きく宣伝されていることが多く、キャンペーンの中でも最もシンプルに見える販売方法といえるでしょう。
ただし対象となるのは、最新のハイエンド機種ではなく、エントリーモデルや型落ちモデルが中心です。例えば、子どもの初めてのスマホや、電話やLINE程度の利用を想定したライトユーザー向けの機種が多く見られます。
一括で安く購入できるのは魅力ですが、条件として「他社からの乗り換え」や「指定プランへの加入」が必須となるケースが一般的。端末代が安くても通信費が割高に設定されていることもあるため、総支払い額で本当にお得かどうかを見極める必要があります。
実質1円
「実質1円」とは、端末を分割払いで購入し、一定期間(多くは2年間)利用した後に端末を返却することで、残りの支払いが免除される仕組みです。
例えば、端末価格が10万円のスマホでも、24回払いに設定し、2年後に返却することで「実質負担はほぼ1円」という形が実現します。一括1円と異なり、比較的新しいモデルやミドルレンジ機種も対象になることが多いため、性能を求める人にとっては魅力的に映ります。
ただし、返却が条件となるため、手元に端末が残らない点は大きなデメリットです。また、破損や紛失をした場合には追加費用が発生するほか、キャリアの契約期間に縛りがある点に注意しましょう。
1円スマホのデメリット

「1円でスマホが手に入る」と聞くと非常にお得に思えますが、実際には落とし穴がある点に注意が必要です。
ここからは、1円スマホにありがちなデメリットを具体的に解説します。
乗り換えが必要
1円スマホキャンペーンの多くは「他社からの乗り換え」を条件としています。これは、キャリア側が新規顧客を獲得するための施策であり、既存ユーザーがそのまま機種変更をしても対象外になるケースがほとんどです。
そのため「端末代は安くても、乗り換えが大前提」という事実を理解したうえで、自分にとって本当に得かどうかを判断することが大切です。
通信費が高くなる可能性
1円スマホは端末代が安い代わりに、通信費で利益を確保しているケースが少なくありません。そのため、キャンペーンの適用条件として「指定の料金プランへの加入」が求められることが多く、結果的に月々の支払いが割高になる可能性があります。
例えば、普段なら格安SIMで月額2,000円程度に抑えられる人でも、1円スマホを契約すると大手キャリアのプランに加入する必要があり、月額5,000円以上かかることも。
さらに、データ容量が大きいプランや通話オプションが必須になっている場合もあり、家族全員で契約すると想定以上の出費になってしまうこともあります。
一括1円も実質1円も「端末代の安さ」に目を奪われがちですが、通信費を含めたトータルコストで考えると、必ずしもお得ではないことを理解しておきましょう。
エントリーモデル限定の場合がある
1円スマホキャンペーンの中でも、「一括1円」の対象となる端末は、最新のハイエンド機種ではなく、エントリーモデルや型落ち機種に限られることが多い点にも注意が必要です。
エントリーモデルは、通話やLINE、ネット検索といった基本操作には十分ですが、高画質のゲームや動画編集など負荷の大きい用途には向いていません。そのため、「安く買えたのは良いけれど、ゲームをするとすぐにカクつく」「カメラの性能が物足りない」といった不満を感じることも。
実質1円プランでは比較的新しいモデルが選べることもありますが、最新のハイスペック機種が対象になるケースは少ないでしょう。価格の魅力だけで飛びつくと「思ったより使えない端末を2年間使い続ける」ことにもなりかねません。購入前には対象機種のスペックを確認し、用途に合っているかを見極めましょう。
プランが決まっていることがある
1円スマホキャンペーンでは、端末代が安くなる代わりに「特定の料金プランやオプションに加入すること」が条件となるケースが多くあります。
例えば、大容量のデータプランや通話かけ放題のオプションが必須とされる場合があり、実際の利用スタイルに合わない契約を選ばざるを得ないこともあるのです。
具体的には、一括1円の場合は「最低でも○GB以上のプラン加入が条件」、実質1円では「返却プログラムと特定プランの組み合わせ」といった具合に制約が設けられるのが一般的です。
その結果、端末は安くても通信費が割高になり、総支払額が膨らむ可能性があります。契約前には必ず条件を確認し、自分の使い方に合っているかをチェックしましょう。
端末の返却が必要
実質1円タイプのキャンペーンでは、多くの場合「2年後に端末を返却すること」が条件になっています。つまり、端末を購入したつもりでも、そのスマホは自分の所有物にはなりません。返却が前提となるため、長期間同じスマホを使いたい人や、子ども用に端末を残しておきたい家庭にとっては不便に感じるでしょう。
さらに注意が必要なのは、返却時の端末状態です。返却時に画面割れや水没などの故障があると「端末損害金」として数万円の追加費用を請求されるケースがあります。
このように、1円スマホは一見すると「安く最新機種を使えるお得な仕組み」に見えますが、返却条件を理解していないと想定外の出費につながる可能性があります。そのため、契約前に必ず返却ルールを確認しておくことが大切です。
各社サービス
ここからは、楽天モバイル・UQモバイル・ワイモバイルといった主要サービスを例に、それぞれの1円スマホキャンペーンの特徴や条件について紹介します。楽天モバイル

2025年8月現在、楽天モバイルではOPPO A3 5Gやarrows We2といったAndroid端末を一括1円で購入できるキャンペーンを実施しています。
キャンペーンを利用するには、楽天会員であることや他社からの乗り換えのほか、「Rakuten最強プラン」に加入することが条件です。しかし、契約年数や返却についての制約はないので比較的利用しやすいといえるでしょう。
「Rakuten最強プラン」は月額880円(税抜)からと、毎月の通信料がお手軽なのもうれしいポイントです。
参考:楽天モバイル申し込み+他社から電話番号そのまま乗り換え+OPPO A3 5Gまたはarrows We2購入で1円!|Rakuten Mobile
UQモバイル

2025年8月現在、UQモバイルではオンラインショップ限定で、以下の端末を一括1円で購入することができます。
arrows We2
Redmi 12 5G
Samsung Galaxy A25 5G
他社からの乗り換えだけでなく、新規契約でも割引が適用されるため、子どものスマホを新しく契約したい場合などでも利用しやすいのがメリットです。
ただし、割引を利用するには「コミコミプランバリュー(月額3,480円)」または「トクトクプラン2(月額1,480円~)」に加え、「増量オプションⅡ(月額550円)」への加入が必要になる点に注意しましょう。
参考:UQ mobileオンラインショップおトク割|UQmobile
ワイモバイル

2025年8月現在、ワイモバイルのオンラインショップでは以下の端末を一括1円または実質1円で購入することができます。
iPhone16e(実質月額1円)
moto g66y 5G(実質月額1円)
moto g64y 5G(一括1円)
AQUOS wish4(一括1円)
AQUOS wish5(実質月額1円)
Samsung Galaxy A25 5G(一括1円)
nubia S 5G(一括1円)
OPPO A3 5G(一括1円)
かんたんスマホ4(一括1円)
実質月額1円で利用するには、他社からの乗り換えのほか、48回払いの契約と25カ月目以降の端末返却が必要です。端末返却時に査定条件を満たさない場合は、2万2000円の支払いが必要な点に注意しましょう。
なお、一括1円のスマホについては、新規・乗り換えのどちらでも利用が可能です。ただし、どちらのキャンペーンも「シンプル2 M(月額3,650円)」もしくは「シンプル2 L(月額4,650円)」プランへの加入が必要になることを覚えておきましょう。
参考:製品を選ぶ|ワイモバイル
将来はなくなるかも?
1円スマホキャンペーンは、将来的になくなる可能性があります。なぜなら、総務省は過度な割引によって市場に不公平が生まれると考えており、以前から販売方法や規制の見直しを行ってきたからです。実際、現在では「端末値引きは原則最大4.4万円まで」と制限されており、各社はギリギリの範囲で1円キャンペーンを実施している状況です。
また、過去に「0円スマホ」が規制された背景を踏まえると、今後はさらに規制が厳しくなり、1円スマホ自体が完全になくなる可能性もあるでしょう。
まとめ

1円スマホキャンペーンは、端末代を大幅に抑えられる一方で、条件や制約が多い点に注意が必要です。
本体価格だけに気を取られていると、通信費が割高になるケースや不要なオプション加入によって「端末代は安いのに月々の支払いが増えた」という結果になる可能性もあります。
購入を検討する際は、端末代だけでなく通信費や返却条件を含めたトータルコストで判断することが大切です。






