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「ぬるぽ」の書き込みには「ガッ」と返すのが常識 今さら聞けないネットスラングの意味

時事ネタ

2023/01/08 12:35

【こっそりミームを教えます・75】 「ぬるぽ」と書き込みがあったら「ガッ」と返す文化が2ちゃんねるであったことをご存知だろうか。2022年で20周年を迎えたネットスラングについて、発祥元や意味を詳しく調べてみた。

「ぬるぽ」と書き込みすると「ガッ」と返ってくる(画像はイメージ)

2ちゃんねるではお約束だった「ぬるぽ」「ガッ」文化

 「ぬるぽ」の語源は「Null Pointer Exception」というJavaのプログラミング言語で、データ上のエラーが起こると表示されるもの。2002年、2ちゃんねるのプログラマー向けの掲示板で「Null Pointer Exceptionを“ぬるぽ”と呼ぶ」というスレが立った。厄介なエラーを少しでも可愛く略す目的だったらしい。

 一番最初の「ぬるぽ」の書き込みに対して、ハンマーのようなもので殴るAA(アスキーアート)とともに「ガッ」という返信が。「ガッ」とはエラーを“叩いて直す”ことから「叩く(殴る)」意味とされていた(当時goo辞書で「ぬるぽ=殴る」という解釈があったという説も)。「ぬるぽ」「ガッ」文化の始まりはここからと言われている。

 その後「ぬるぽ」は“ガッカリ感・脱力感”を表すときや“場を茶化す場面”で使われるようになっていき、「ガッ」は“気合を入れる”励ましの意味へと変わっていったようだ。

 しかし意味をなして使うというより、語感や反応を楽しむ方に重きがおかれたこの文化。2ちゃんねる全体で「ぬるぽ」と書き込んだら「ガッ」と返すことがお約束に。1時間以内に「ガッ」と返されなかったら勝ち、というゲームまであったほどだ。

 現在はほとんど見かけないネットスラングとなったが、生誕20周年ということで話題に。「意味を知らなかった」「ガッて殴打音だったのか」と衝撃が走った若い世代もいたようだ。

 そんな「ぬるぽ」「ガッ」文化、実は「太鼓の達人」の楽曲に音声が組み込まれている。意味は分からずとも形を変えて若い世代に浸透しているのかもしれない。(フリーライター・井原亘)

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■Profile
井原亘

元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている