• ホーム
  • トレンド
  • 雨の日に身近な傘、平均何本持っている? 雨具の人気ランキングも

雨の日に身近な傘、平均何本持っている? 雨具の人気ランキングも

暮らし

2022/07/16 18:00

 日本では雨の日には傘を差すのが一般的。では、日本人が平均で傘を何本持っているかご存じだろうか。実は所有本数やよく使う雨具の種類には地域差があり、傘に関する文化が地域によって異なることを伺わせる。そんな雨具にまつわる、2022年にウェザーニュースが調査した統計を紹介する。

傘の平均所有本数は4.2本

 ウェザーニュースの22年の調査によると、日本人の傘の平均所有本数は4.2本だという。所有本数は地域によっても大きく異なるため詳しく解説したい。

最多の奈良は5.6本、最小の徳島・沖縄は2.8本

 地域別に見ると、最も傘の所有本数が多いのは奈良県で平均5.6本、最も少ないのは徳島県と沖縄県で2.8本と、ちょうど倍の開きがある。
 

 全体的に見ると大都市圏に近い県ほど所有本数が多く、地方ほど少ないようだ。

ビニール傘は大都市圏で所有本数が多い

 一方、ビニール傘の所有本数では東京が2.0本で首位となった。こちらも大都市圏ほど所有本数が多い傾向となっている。全国平均は1.6本とのことだ。
 

 個人別に見ると、全国9858人のうち複数本持っているのが4割、0本が3割だという。

徳島県は厳選した傘を使っている

 興味深いのは、傘の平均所有本数が最も少ない徳島県は、傘1本当たりの値段ではトップであるという点。沖縄県は傘の値段の点でも46位だったのと比べると大きく異なる。
 

 徳島県の人は厳選した傘を持っているようだ。全国の中央値は1500円だったという。

雨具は長い傘が一番人気

 数ある雨具の中で一番人気なのはスタンダードな長い傘。だが、こちらも統計を取る集団によって結果が異なるので紹介したい。

男女で大きな差が存在

 雨具の好みは男女で大きく違うようだ。男性の中で長い傘を一番使うとの回答が39%だったのに対し、女性がその1.6倍の62%にものぼった。
 

 一方、男性は女性に比べてビニール傘で1.9倍、折りたたみ傘で1.4倍とこれらの利用が多い。レインコートはどちらも5%あるいは6%で一番使うとの回答は少なかった。

車移動の割合が長い傘の使用率に直結

 長い傘をよく利用する人は車を多用する地域に住んでいる傾向があるという。福島県で87%、鹿児島県で83%、愛知県で61%が長い傘をよく使うと回答したのに対し、東京で17%、大阪で24%だった。
 

 車の場合は長い傘を持ち運ぶのが楽なので、機能面で劣る折りたたみ傘やビニール傘よりも長い傘を使うからだとウェザーニュースは分析している。

折りたたみ傘は首都圏、京阪神で高い所有率

 一方、折りたたみ傘に関しては首都圏や京阪神地域で高い所有率となっている。神奈川県で88%、東京都で86%、京都府で80%が折りたたみ傘をいつも持ち歩くあるいは雨予報のときだけ持ち歩くと回答した。
 

傘を差し始める雨の量は地域で異なる

 ほかにも傘にまつわる面白い統計が公表されているので紹介しよう。

 傘を差し始めるタイミングは地域によって異なる。弱い雨でも傘を差す割合は東京都が73%なのに対し、沖縄県や北海道で48%しかいない。
 

 沖縄県ではずぶ濡れにならない限りできる限り差さないという回答があるなど、文化が異なるようだ。また、北海道は車移動が中心のため、建物から車までの短時間、雨をしのげればいいという事情から少しの雨では傘を差さないという。

傘の置き忘れが多いのは九州

 電車や職場でやりがちな傘の置き忘れ。これについても地域差があり、なんと鹿児島県の90%、長崎県の88%が傘の置き忘れを経験したことがあるという。これに対し、香川県が56%、山梨県が60%だ。
 

 置き忘れ頻度の差は雨が降る量とリンクしている。雨が少ない香川県や山梨県はそもそも傘を持ち歩くことが少なく、置き忘れが少ないとのことだ。

男性も徐々に日傘を持つように

 雨具ではないが、日傘に関しては男性も10%が持っていると回答した。熱中症対策のため徐々に普及しているようだ。
 

 こちらも地域差があり、やはり気温が高い南にある地域ほど所有率が高い。

日本人は世界のなかでも傘をよく使う民族 

 世界に目を向けると、日本人は世界の中でも傘をよく使う民族であるという統計がある。ウェザーニュースの14年の調査では、世界平均が2.4本なのに対し、日本人が3.3本で世界一だったという。
 

 日本が世界で最も降雨量が多い国というわけではなく、日本の降雨量は13位に過ぎない。湿度が高く、雨に濡れると乾きづらいという気候や、江戸時代から庶民の間ですでに雨傘が普及していたことが影響しているとのことだ。

ゲリラ豪雨に備えて傘を準備しよう

 21年はゲリラ豪雨が前年比1.2倍発生すると予想されたが、22年はそれを上回る2021年比で1.4倍のゲリラ豪雨が予想されている。突然の雨に備え、しっかりと天気予報や雨雲レーダーをチェックし対策した方が良いだろう。
 

 また、道路や交通機関への影響もあるため、最新の情報に基づいて余裕を持った行動を心がけてほしい。(ライター・ハウザー)