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透き通る海と四万十川の絶景! 高知県幡多地域は移住支援も実施

時事ネタ

2021/07/09 18:00

 四国の西南端に位置する高知県の「幡多(はた)」地域。雄大な海岸景観や透き通った海、そして日本最後の清流とも呼ばれる四万十川が流れる自然豊かな半島と、知っている人もいるかもしれません。移住やSDGsも推進しており、魅力あふれるエリアとして注目を集めている。そんな幡多の特徴を簡単にまとめてみた。

幡多地域では雄大な自然の景観を臨むことができる(画像は岩間沈下橋)

 幡多地域は、四万十市(一部)、宿毛市、土佐清水市、四万十町(一部)、黒潮町(一部)、 大月町、三原村の3市3町1村から構成される、太平洋に突き出た半島(国土交通省のデータとは一部地域が異なる)。歴史的には縄文時代から一貫して中村、稲毛地域を中心に栄えてきた。地名の由来は大化の改新後に設置された「幡多郡」で、現在まで歴史的にも文化的にも一体的な地域として推移してきた。

 2010年の国勢調査によると、幡多地域の人口は約8万7000人。人口密度は70.7人/平方キロメートルと、かなり余裕がある。参考までに、東京都総務局統計部が公表している21年6月1日時点の東京の人口密度は6362人/平方キロメートル。10年の時点から幡多地域の人口が少しずつ減少していることを踏まえると、単純計算で現在は東京の約100倍の余裕があることになる。ただ、90%以上が中山間地域なので、そのまま居住域の広さにつながらない点には留意したい。

 自然は四万十川をはじめ、豊富な原生林、足摺宇和海国立公園の区域となっている足摺岬、大堂海岸を中心に沈降による出入りの多いリアス式海岸、透明度の高い海などが数多く残っている。景観では、四万十川にかかる沈下橋などが有名だ。

 15年時点の気候は、黒潮の影響で年平均気温16℃~18℃。日照時間は2000時間強、降雨量は降水量は2300~3600mm。温暖・多照・多雨な地域だ。それため、名産の檜や漁業(川漁師・鰹漁師)で生計を立てることができるほど、自然が生き生きとしている。
 
自然豊かな幡多地域

 レジャーとしてはホエールウォッチングやドルフィンウォッチング、サーフィンやカヌー、塩つくり体験などが盛ん。ぶしゅかん、ブンタンなど独特な食べ物も楽しみの一つだ。食べ物で言えば、苔の質が良いため、鮎の品質が高いのも魅力となっている。

 面積の余裕を生かして、官民をあげた移住の支援も行っている。例えば、東京23区(在住者または通勤者)から高知へ移住し、対象企業などに就職、または高知県内で起業した人で、一定の条件を満たした場合には最大で100万円の移住支援金を支給する仕組みがある。「高知家で暮らし隊会員制度」では、移住・交流コンシェルジュが一人一人によりそった就職支援や住宅選びをサポートする。

 豊かな自然を生かして、「持続可能な開発目標」(SDGs)に向けた取り組みも推進している。現在、幡多地区の出身者と縁故者、応援者を中心とした土佐幡多の会が準備しているのは、「はしわたしプロジェクト」。間伐材の割りばしを活用した、森林や地域を元気にするための取り組みだ。近々、詳報があるようなので、気になる人は見逃さないようにしたい。

これからの幡多地域

 幡多地域は24年まで、幡多地域半島振興計画を進めている。地域が連携、協力して地域の特性を生かしたと仕組みを推進することで、県の発展に向け勢いをつけるのが狙い。今後の成長に期待できるエリア、それが幡多地域だ。気が向いたら、一度は訪れてみると雰囲気がつかめるかもしれない。