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クレジット/プリペイドカードの話題振り返り! 2021年6月のトピックス

 楽天ペイメントのスマートフォン(スマホ)決済サービス「楽天ペイ」と「楽天カード」、NTTドコモのスマホ決済サービス「d払い」と「dカード/dカード GOLD」など、指定のクレジットカードに限り、還元や抽選の対象となるキャンペーンが増えつつある。そこで、基本的に誰でも使えるスマホ決済ではなく、入会時のハードルがやや高いクレジットカードを中心に、話題のニュース・トピックスをまとめた。

広がるタッチ決済(コンタクトレス決済)

 ダイナースクラブカードを発行する三井住友トラストクラブは、券面にタッチ決済マークのあるダイナースクラブカードで、「ダイナースクラブ コンタクトレス(タッチ決済)」が利用できる店舗に、6月からファミリーマートなどを追加した。
 
ダイナースクラブ コンタクトレス(タッチ決済)の利用イメージ

 コンタクトレス決済は、サインや暗証番号を入力することなく、対象店舗の専用端末にカードをタッチするだけでスピーディー・スムーズに支払いできる決済方法。Wi-Fiマークを横にしたようなタッチ決済マークは、クレジットカードの発行会社・ブランドなどを問わず共通。公式サイトの対応店舗一覧になくとも、店頭の決済端末にマークの記載がある場合、各社のコンタクトレス決済が利用できる可能性は高い。

使い方いろいろ 新プリペイドカード「6gram」リアルカード

 ミクシィとすみしんライフカードは、モバイルウォレットアプリ「6gram(ロクグラム)」から申し込み・発行が可能で国内外のVisa加盟店で使える「Visaのタッチ決済」対応のプリペイドカード「6gramリアルカード」の提供を6月8日に開始した。

 券面にカード番号や有効期限、セキュリティコードといった情報が一切記載されていないナンバーレスカードで、それらは6gramのアプリで確認する仕組み。6gram自体にはポイント還元はないが、クレジットカードからのチャージ時に、付与率に応じてクレジットカード会社のポイントがたまる。入会キャンペーンとともに、6月は大いに話題になった。
 
半透明なデザインの6gramリアルカード

楽天カード、「2枚目」の発行がOKに iPhoneアップグレードプログラムも始まる

 楽天カードは、既存の楽天カード会員に対し、2枚目の「楽天カード」の発行を本格的に開始すると発表。実際に申し込んだところ、審査を経て、数日で2枚目のカードと書類一式が届いた。

 おすすめの国際ブランドの組み合わせは「Visa」と「Mastercard」または「JCB」と「Mastercard」。ちなみに与信枠は1枚目と2枚目の合計となるという。利用可能額が2倍になるわけではない。

 用途や利用シーン、紐づけるスマホ決済サービスごとに使い分けるなど、活用方法はさまざま。従来のポイント還元とは全く異なる観点で、楽天カードを選ぶメリットが増える戦略的な取り組みといえるだろう。
 
クレジットカードは異なる国際ブランドで2枚以上保有すると便利

 楽天カードは6月にもう一つ、新規入会の動機付けとなり得る独自のサービスを打ち出した。楽天カード限定で、正規の楽天モバイル販売価格の最大半額の負担で最新iPhoneを使える「楽天モバイル iPhone アップグレードプログラム」だ。
 
楽天カードによる48回分割払いを条件とした
「楽天モバイル iPhone アップグレードプログラム」

 大手3キャリアの機種変更時の端末下取りを条件とした購入プログラムと仕組みは同じだが、回線契約がなくとも、iPhone単体で購入してこのプログラムを利用できるため、「楽天カード会員のためのiPhone購入プログラム」ともいえる。頻繁に最新iPhoneに買い替えるなら、このプログラムを利用を検討する価値はあるだろう。

資金30万円で4500円相当ゲットできるSBI証券のクレカ積立

 三井住友カードは、三井住友カードが発行するクレジットカードでSBI証券から投資信託を購入できる「三井住友カード つみたて投資」を6月30日に開始した。
 
SBI証券×三井住友カードのクレカ積立

 初心者向けの疑似投資サービスではなく、ある程度の知識を持った人向けの投資信託のクレジットカード決済は、今年夏の時点でVポイントがたまるSBI証券×三井住友カード、楽天ポイントがたまる楽天証券×楽天カードのいずれか、または両方が選択肢となる。

 もし手元に余剰資金が30万円あるなら、SBI証券で口座を開設して、対象のVポイントがたまる三井住友カードによる決済で投資信託を毎月5万円分購入すると、キャンペーン期間中に限り、6カ月間で合計4500ポイント獲得できる(ゴールドカードは合計6000ポイント、プラチナカードは合計9000ポイント)。楽天ポイントに比べるとVポイントの使い道は限られるが、それでも1ポイント1円相当として使えるので、「月5万円の投信信託購入で、通常250円相当もらえるところ、特別に6カ月間、毎月750円相当もらえるキャンペーン」ともみなせる。

 ポイント経済圏を強化するため、今後、クレジットカードに加え、事前チャージ型のスマホ決済サービスにも、同様のポイントサービスが広がる可能性が高いとみている。今後の各社の動向にも注目だ。(BCN・嵯峨野 芙美)