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経済的な報酬よりも組織への愛着と責任意識、人材定着に重要なこと

データ

2020/07/22 14:00

 OKANは、日本大学経済学部の櫻井研司氏と実施した「人材定着・職場推奨度とその要素についての共同調査」の結果を7月21日に発表した。調査は、働く社会人(業種、年齢、性別問わず)を対象に、1~3月に行われ、614人から有効回答を得ている。

「奉仕型」の従業員は最も離職意図が低い

 調査によれば、会社への愛着と義理的な思い入れが強く、経済的な理由などの功利的なつながり意識が低めな「奉仕型」の従業員は、他の4タイプの従業員と比較して、最も離職意図が低い傾向にあることが分かった。
 
「功利型」の従業員は「奉仕型」の従業員よりも離職意図が約3倍高い

 会社への愛着や道義的なつながりが低く、経済的な理由から働く意識が強い「功利型」の従業員は、「奉仕型」の従業員と比較して、離職意図が約3倍高い。

 これらの結果から、人材定着には経済的な報酬よりも、組織に対する愛着と責任意識を高めることが重要であることが明らかになった。

 なお、調査では、従業員の「組織コミットメントタイプ」を、「功利型」「惰性型」「愛着型」「密着型」「奉仕型」の五つに定義。

 具体的には、功利型が会社に愛着および道義的なつながりを感じていないが経済的な理由から働いている、惰性型がどの質問に対しても“どちらでもない”人で惰性で働いている、愛着型が愛着が高く義理的な要素が中程度で功利的な要素が低め、密着型が愛着・道徳・功利の3要素が高く会社と深くつながっているイメージ、奉仕型が会社に対する愛着と義理的な思い入れが強く経済的な理由から働く側面が高くない、とのことだ。