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東大とブリヂストン、柔らかいデバイス開発に一歩前進、人工筋肉で研究成果

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2020/05/19 20:30

 東京大学次世代知能科学研究センター(AIセンター)の中嶋浩平准教授らとブリヂストンのチームは、柔らかい人工筋肉のダイナミクスを用いた高精度センサーの生成について研究成果を5月15日に発表した。

実験に使用した人工筋肉

 近年、柔らかいデバイスの開発が世界的に進められている。デバイス自体が柔らかいため、人や物にダメージを与えないということから医療用デバイスやレスキューロボ、ウェアラブルデバイスとしての応用に注目が集まっている。一方で、柔らかいデバイスをうまく制御するには、既存の堅い機器に頼らざるを得ない部分があるのが現状となっている。

 今回、研究チームは空気圧アクチュエータに基づいた人工筋肉に着目し、人工筋肉の柔らかさに起因するダイナミクスとリザバーコンピューティングと呼ばれる機械学習手法を組み合わせることで、人工筋肉を加圧駆動時にリアルタイムで高精度の長さ推定が実現できることを示した。

 人工筋肉は、アクチュエートすると、一般に非線形やヒステリシスを伴う応答を示し、扱いが極めて難しいため、これまで人工筋肉の長さの推定にレーザー変位計などを取り付けて計測していた。今回の研究では、人工筋肉に加える圧力とその結果として得られるゴム材質の抵抗値を用いることで、レーザー変位計の出力をリザバーコンピューティングに基づいた機械学習機へのエミュレートが可能であることが示唆された。

 この研究で提案したスキームは、柔らかいデバイスから既存の堅いセンサーなどの装置を取り外すことができる可能性を示しており、柔らかいデバイスの柔軟性向上のための重要な一歩と考えられる。

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