パーソル総合研究所は、同社が実施した7都府県への緊急事態宣言発令後のテレワークの実態に関する調査の結果を4月17日に発表した。調査によれば、半数超が新型コロナ収束後もテレワーク継続を希望しているという。

緊急事態宣言の発令後、正社員のテレワーク実施率は前月の2倍以上に

 調査は、従業員数が10人以上の職場に勤務する、20~59歳の男女2万5769人を対象に、4月10~12日の期間に行われている。緊急事態宣言後の正社員のテレワーク実施率は、全国平均で27.9%だった。3月調査の時点では13.2%であり、1か月で2倍以上となっている。

 エリア別の、正社員のテレワーク実施率は、緊急事態宣言地域の7都府県では38.8%、それ以外の地域では13.8%と、緊急事態宣言の対象地域ではそれ以外の地域と比較して、テレワークの実施率が2.8倍だった。なお、東京都に限った実施率は49.1%となっている(3月調査では23.1%)。
 
3月から4月で「テレワーク初心者」が大幅に増加

 現在、勤務している職場で、初めてテレワークを経験した人は68.7%で、3月調査時点で47.8%だったことから、「テレワーク初心者」が大幅に増えていることが分かる。
 
緊急事態宣言後は出社率が低下しているものの4月上旬時点で6割弱が未だ出社している

 緊急事態宣言が発令された翌日(4月8日)の、7都府県における正社員の出社率は61.7%で、前日(4月7日)から6.2%しか減っていない。その後、出社率は徐々に低下していくものの、4月10日の時点で58.5%と、政府要請の7割減からはほど遠い状況といえる。
 
テレワークの不安は「相手の気持ちがわかりにくい」こと

 テレワークを行っている人の不安として、「相手の気持ちがわかりにくい」(37.4%)がもっとも多く、以下「仕事をさぼっていると思われないか」(28.4%)、「出社する同僚の業務負担の増加」(26.4%)が続いている。
 
テレワークの課題として「労働時間が長くなりがち」を挙げた人は2割程度に留まった

 テレワークを行っている人に課題を尋ねた質問では、「運動不足を感じる」(73.6%)が最多で、「労働時間が長くなりがち」という回答は21.0%に留まった。はじめてテレワークを実施している人は、「仕事に集中できない」が経験者と比較して14.6ポイント差、「仕事に適した机や椅子がない」が同13.5ポイント差という特徴が見られた。
 
テレワークの実施によって組織として課題が生じる結果に

 テレワーク実施前後の変化については、「上司とのやりとりが減った」が45.2%、「同僚とのやりとりが減った」が50.0%、「組織の一体感が低くなった」が36.4%、「仕事への意欲・やる気が減った」が32.8%と、組織としての課題が生じている。
 
半数以上の人が、勤務先からテレワークや時差出勤の案内がなく、通常通り出勤している

 勤務先から、テレワークを命じられている人が13.7%、推奨されている人が27.0%だったのに対して、勤務先から特に案内がなく通常通り出勤している人は53.0%の達した。

 時差出勤については、勤務先から命じられている人が8.3%、推奨されている人が30.6%だったのに対して、52.3%の人が勤務先から特に案内がなく、通常通り出勤している。

 テレワークの実施率は、正社員が27.9%、非正規が17.0%と、10.9ポイントの差がある。
 
5割超の人が新型コロナ収束後もテレワークを続けたいと回答、20代・30代では6割が継続を希望

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大が収束した後も、テレワークを続けたい人は53.2%で、20代と30代では6割超の人が「新型コロナ収束後もテレワークを続けたい」と答えている。
 
4月時点のテレワークができない理由は「テレワークで行える業務ではない」が最多

 テレワークができない理由については、4月調査で上位から「テレワークで行える業務ではない」(47.3%)、「テレワーク制度が整備されていない」(38.9%)、「テレワークのためのICT環境が整備されていない」(19.9%)の順だった。3月調査では、「テレワーク制度が整備されていない」が1位、「テレワークで行える業務ではない」が2位だったため、1位と2位が入れ替わったことになる。
 
従業員数が多いほどテレワーク実施率も高くなる傾向に

 規模別のテレワーク実施率を見ると、従業員数が多いほどテレワーク実施率が高まることが明らかになった。