日本クレジットカード協会(JCCA)は、1000世帯から収集した家計消費支出明細データをもとに実施した調査報告書「キャッシュレス社会実現に向けた消費実態の客観的把握」を2月18日に公開した。調査は、20代以上の個人1000世帯から収集した家計消費支出明細データ2万1303件をもとに行われている。

家計消費支出明細データから推計した年間現金決済額は73兆円
 
 家計消費支出明細データの分析から、決済手段ごとの金額規模を推計したところ、年間現金決済額は73兆円だったことから、キャッシュレス決済の成長余地は73兆円と推計される。

 なお、「キャッシュレス社会実現に向けた消費実態の客観的把握」におけるキャッシュレス決済」は、現金(紙幣・硬貨)以外の決済手段を指し、クレジットカードや電子マネー、コード決済、口座振替、銀行振込も含める。また、重複計上を避ける目的で、最終的な支払いに選択された決済手段のみを集計・推計の対象としている。
 
キャッシュレス決済では「クレジットカード」「口座振替」多数を占める

 キャッシュレス決済の比率では、「クレジットカード」(30%)、「口座振替」(21%)が多くを占めている。
 
店舗での支払いの4割、定期的な支払いの9割、ECの9割弱がキャッシュレス決済
 
 決済シーンごとのシェアを見ると、「店舗での支払」の43%、「定期的な支払」の93%、「EC」の88%がキャッシュレス決済されていることが明らかになった。また、「店舗での支払」「定期的な支払」「EC」トータルの「家計消費調査からみたキャッシュレス決済比率(JCCA)」は62%(120兆円)と推計される。
 
4割の消費者は現金とキャッシュレスの「使い分け派」
 
 普段の支払いでは、現金のみを利用している「現金派」が36%、なるべくキャッシュレスツールを利用している「キャッシュレス派」が24%。その他の40%が、普段の支払いでは現金を利用しているが、特定の店や商品ではキャッシュレスを利用している。
 
「使い分け派」による現金決済規模41兆円がキャッシュレスの成長余地と考えられる
 
 現金派を除く消費者層(キャッシュレスと現金の使い分け派)による現金決済規模は41兆円と推計され、これが狭義のキャッシュレス成長余地と位置付けられる。とりわけ、「店舗での支払」におけるキャッシュレス決済の成長余地は37.9兆円と大きな割合を占めている。
 
「家計消費調査からみたキャッシュレス決済比率(JCCA)」の算定ロジック