MSIとキヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は10月16日、共同で会見を開き、両社の事業戦略について発表した。10月17日にMSIの直販ECサイト「MSIストア」をキヤノンMJが開設・運営するほか、クリエイター向けPCの販売に注力していくという。

キヤノンMJとMSIが共同で立ち上げるMSIの直販ECサイト「MSIストア」

 ゲーミングノートPCを展開するMSIと、カメラやプリンタと関わりの深い名前を冠するキヤノンMJは、一見すると関係が薄いように見える。しかし実は、キヤノンMJは2015年にMSIと正式な代理店契約を交わしており、家電量販店でMSIのゲーミングノートPCを販売しているのだ。日本で販売を開始したのは14年。当時と比べると19年の出荷額は14倍になる見通しだ。出荷額は安定した右肩上がりで、今後の収益源としても期待しているとみられる。
 
MSIの出荷額は右肩上がり

 今後は、キヤノンMJが得意とする直販サイトの運営を通して、オンラインにおけるMSIのマーケティングを強化する。MSIストアでは、ゲーミングノートPCや、デスクトップPC、クリエイターPCのほか、独自の4Kパネル液晶搭載モデルやアウトレットモデルなどを取り扱う。

 同時に、キヤノンMJのブランドと相性の良いフォトグラファーやデザイナー、ビジネスマンといったユーザー向けのクリエイティブPCの販売に注力していく。
 
両社の強みを組み合わせてシナジー効果を高める狙い

 発表会に登壇したMSIのリッキー・チャン社長は、「PCゲーマーとクリエイターがPCに求める性能は似ているので、クリエイターがゲーミングPCを購入するケースがある。これまで両者はデスクトップPCを求めていたが、日本の住環境を踏まえると、省スペースのノートPCの方が人気が出るはず。最近のノートPCは、デスクトップPCと変わらない性能を発揮できると訴求することで、クリエイターが高性能なPCを購入しやすい環境を整えていきたい」と展望を語った。
 
MSIのRリッキー・チャン社長

 同じく登壇したキヤノンMJのコンスーマビジネスユニットITプロダクト営業部の大井正博部長は、「MSIの製品は店頭を中心に展開していたが、MSIの公式オンラインストアをオープンすることで、これまで店舗に来るのが難しかった人にも訴求していけるようになる」とコメントした。
 
キヤノンMJのコンスーマビジネスユニットITプロダクト営業部の
大井正博部長

 さらに、キヤノンはコンシューマ向け製品を扱うメーカーなどに向け、直販サイトの立ち上げと運用支援サービスを開始。ビジネスパートナー募集のため、ホームページを開設した。

クリエイター向けPCのラインアップを強化

 MSIは、直販サイトの立ち上げにあわせて、クリエイター向けPCの新製品4機種を10月中に発売する。「P75 Creator」は、17.3インチのノングレア4K液晶パネルを採用した、デスクトップPC並みの性能がありながら持ち運びができるハイエンドモデル。大容量のデータ処理を必要とする場合も快適に使用することができる。
 
10月中に発売するクリエイター向けハイエンドノートPC
「P75 Creator」

 「Prestige 15」は15.6インチのクリエイターノートPCで、最大16時間の長時間バッテリ駆動が可能。外出先でも作業をする際に活躍する。「Prestige 14」は、14インチのフルHD液晶ディスプレイ搭載で、場所を選ばずに創作活動ができる。「Modern 14」は、14インチのフルHD液晶ディスプレイを採用したビジネスノートPC。バッテリ駆動時間は最大10時間としている。