今、中国・広東省の深センと言えば、世界の製造基地として最もホットなエリアの一つだ。特に、ここ数年で品質を格段に向上させながら、IT機器を中心にさまざまな製品の生産をこなしている。スマートフォン(スマホ)やタブレット端末、ノートPCなどのケースを製造する工場も多い。Apple Storeに並ぶ高級感が漂うケースなど、高級アクセサリを作る工場も増えてきた。そこで、実際に深センに訪れ、製造基地の現場を見てきた。

米国のApple Storeで販売する、COURANTのワイヤレス充電パッド、CATCH:2も手掛けている

 2005年に設立されたFuture Chargerも、高級アクセサリメーカーの一つ。もともとケースなどを製造していたが、15年からワイヤレス充電規格Qi(チー)対応の充電器製造に力を入れている。単なる充電パッドだけでなく、大きめのマウスパッドにQiを仕込んだものや、眼鏡や時計、アクセサリなどをまとめる小物入れにスマホ充電用のQiを仕込んだ製品、Qiパッドの上に置くと光るフロアライトなど変わりダネの製品も手掛ける。
 
Future Chargerの品質管理試験室。
折り曲げ、振動、湿度、温度、落下など様々な側面から品質をチェックし製品にフィードバックする

 同社のモットーは品質第一。機能がしっかりしていることはもちろん、手触り・肌触りといった製品の質感にもこだわっているのが大きな特徴だ。製品の成型から組み立てまで全て自社で対応し、グローバル販売から技術・物流のサポートまでをこなす。OEMとODMどちらの対応も可能だ。NTT DoCoMoブランドのスマホアクセサリや、SONYの純正アクセサリも手掛け、そのほか有名アクセサリブランドの製品の製造も行っている。
 
COURANTのワイヤレス充電パッドCATCH:2製造の最終工程。
次々と製品が箱詰めされていく

 例えば、今夏から米国のApple Storeに並んでいるCOURANTブランドのワイヤレス充電パッド、CATCH:2もここで製造している。その名の通り、同時に2台の充電が可能。スマホ2台、スマホとワイヤレスイヤホン、スマホとスマートウオッチなどの充電に対応する。表面には、イタリアから取り寄せた革を張った加工を施し、書斎においても自然に溶け込む高級感が売りだ。工場では、製造ラインの最終工程、箱詰めの作業を取材したが、米国のApple Storeに並ぶ製品が次々と積み上がっていく様子は圧巻だった。
 
市場性のあるものにはどんどんチャレンジしていきたいと語る
Future ChargerのJeffrey Wan CEO

 Future ChargerのJeffrey Wan CEOは、「関連企業も含めて年間売上は1800万米ドル。中でも、現在最も伸びているのがワイヤレス充電器。さまざまなバリエーションの製品を展開している。今後も、携帯端末のアクセサリを中心にビジネスを展開していくが、市場性がある新しいものにも、アクセサリに限らずどんどんチャレンジしていきたい」と目を輝かせた。(BCN・道越一郎)