家電量販店・オンラインショップのPOSデータを集計した「BCNランキング」によると、一般的に「コンパクトデジタルカメラ」と称される「デジタルカメラ(レンズ一体型)」カテゴリで、「COOLPIX」シリーズを展開するニコンが初の年間1位に王手をかけている。

13年からじわじわとシェアを拡大 ついに3割超える

 コンパクトデジタルカメラは、「コンデジ」とも略される。かつてはファッションアイテムとして、ピンクやオレンジ、グリーンなど、カラフルなコンデジは珍しくなかった。今も一部の機種は、そうしたカラバリが残っているが、定番はオーソドックスなシルバーだ。
 
ニコンのコンデジで最も売れた「COOLPIX A100」

 2018年11月のコンパクトデジカメの税別平均単価は約2万2600円。各社とも高付加価値モデルに注力したため、平均単価は5、6年前より上昇している。税率8%の消費税込みだと2万5000円弱が目安だ。例年、春のモデルチェンジ直前の1月が最も安くなる傾向にあり、年末から年始にかけて、もう少し下がるかもしれない。

 18年1月1日~12月23日の累計で、メーカー別販売台数1位のニコンのシェアは31.6%。残り8日間で1.8%の差を守ることができれば、長年1位を獲得していた2位のキヤノンを抑え、トップに立つ。ジャンル別にIT・デジタル家電の年間販売数量No.1メーカーを表彰する「BCN AWARD」も、07年の「デジタルカメラ(レンズ交換型)」に続き、久々に受賞することになる。

 過去のデータを振り返ると、ニコンは、12年10月にシェア19.2%で初めて月間メーカー別販売台数1位に躍り出た。12年は年間では3位だったが、翌年以降は2位につけ、他社同様、高付加価値路線に舵を切りながら、縮小するコンパクトデジカメ市場で踏みとどまってきた。
 

【参考記事】
・ニコンがコンパクトカメラの月間メーカー別シェア1位に浮上、過去3年間で初
https://www.bcnretail.com/news/detail/121120_24234.html
・ニコン、グループ全体の構造改革を発表、デジカメは高付加価値製品に注力
https://www.bcnretail.com/market/detail/20161110_41835.html

 とはいえ、ここ数年、2割を超えるシェアの高さは、必要十分なスペックと信頼性、ブランド力がありながら安価という価格の強みによるところが大きい。18年に最も売れた「COOLPIX A100」は発売から1年以上経った機種で、今なら税込1万以下で手に入る。

 スマートフォンのカメラで撮るスタイルが一般化し、普及価格帯のコンデジは、物を丁寧に扱えない子どもや高齢者でも安心して使える「初心者向けカメラ」という位置付けが強まってきたようだ。(BCN・嵯峨野 芙美)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などのPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。