斬新な「ロースタイル」マッサージチェアが生まれたワケ

インタビュー

2017/05/17 17:00

 フジ医療器が2016年12月に発売した「ロースタイルマッサージチェアH AS-LS1」は、背が低く、部屋のインテリアと調和するデザイン性の高さが特徴だ。「日本の住宅事情に合わせて設計した」と語るフジ医療器のマッサージチェアソムリエの中井唯仁氏に、斬新なマッサージチェアが生まれた経緯を聞いた。


マッサージチェアソムリエの中井唯仁氏

日本の住宅事情に合わせて開発 サイフの紐を握る女性に訴える

 「ロースタイルマッサージチェアH AS-LS1」は、デザイン性が高いマッサージチェアとして、オシャレに敏感な女性層に人気がある。中井氏は、「高級マッサージチェアのような機械部分を前面に出さないようにしたことが、女性への親しみやすさにつながっているのだろう」と分析する。それでいながらも、「マッサージ機能が本格的なモデルに近い性能を擁している」ということも、人気の理由に挙げている。
 

インテリアに溶け込むロースタイルマッサージチェアH AS-LS1

 開発のきっかけについて、中井氏は「マッサージチェアを置きたい家庭があっても、日本の部屋は海外に比べて広くなく、大型の本格マッサージチェアが置ける家は限られる。一方、置き場に困らないシートマッサージャーは、マッサージ機能が簡易的で飽きてしまう。それならば、双方の中間にあたるコンパクトなマッサージチェアは、需要があるはずだと考えた」と話す。

 また、インテリアと調和するデザインにしたのは、開発の過程で「マッサージチェアは、金銭的にもスペース的にも大きな買い物なので、家族の同意が必要になる。そこで、財布のひもを握る主婦層に、訴えかけることが重要だと気づいたからだ」と、中井氏は振り返る。

 本格的なマッサージチェアにはないデザインと、シートマッサージャーにはできない性能を兼ね備えた、次世代のマッサージチェア「ロースタイルマッサージチェアH AS-LS1」。中井氏は「マッサージ機能が付いているソファ」として、今までのマッサージ機器とは違うことを強調した。(BCN・南雲 亮平)