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<Special Report>シニア市場を狙い撃ち 年配客の心理を読む

オピニオン

2016/07/22 18:00

「買い物難民」は700万人 ドローン宅配に活路見出せるか

 高齢化の進行に伴い、地方で社会問題になっている「買い物難民」。経済産業省の調査では、現在は全国の過疎地域を中心に約700万人いると推定されており、今後は都市部でも増加すると考えられている。

 買い物に行けない高齢者を対象とした訪問・移動販売が増えるなか、小型無人機「ドローン」を使った新しい宅配サービスに活路を見出そうとしている企業も出始めてきた。

 東京・港区のベンチャー「MIKAWAYA21」もその一社。国土交通省とともに、徳島県那賀町で実用化に向け実験を実施中で、2016年2月には、食パンと500mlの牛乳、ゆで卵2個の計約1.1kgの荷物を約500m運ぶことに成功した。

 MIKAWAYA21は「地方の高齢者を笑顔に」を合言葉に、全国の新聞販売店とともに高齢者の日常生活を助ける有料サービス「まごころサポート」を展開する。

 ドローン宅配もその一環で、地方の農村地域や中山間地域で展開する予定。将来的に、拠点となる新聞販売店からドローンを飛ばし、店で注文品を積んで高齢者宅に届けることが目標で、郊外型の家電量販店が連携できる余地もありそうだ。
 

 MIKAWAYA21の鯉渕美穂社長兼COOは「高齢者は何事も我慢していることが多い。食べたいものや欲しいものを届けて、少しでもうれしいと思ってもらえるようにしたい」と話し、「地域を守る仕組みとして、将来的に全国に広げていきたい」と意気込む。

 ドローン宅配に対しては国も積極的で、20年までの実用化を目指している。16年1月には、千葉市を国家戦略特区に指定。ドローン宅配の都市部での活用に向けて官民一体で実験を始め、規制緩和の必要性についても検討している。
 
 内閣府地方創生推進事務局の藤原豊審議官(国家戦略特区担当)は「最先端の技術であるドローンを使った宅配が実用化すれば、買い物に行きにくい高齢者の利便性向上が期待できる。住民の期待に応えられるよう、安全性などの課題を着実に実証していきたい」と話す。

 


・<デスクトップPCが好調? 対シニア特化の接客術>
・<「空の産業革命」実現なるか>に続く
 
※『BCN RETAIL REVIEW』2016年8月号から転載

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