PCにつなげばラジオが聴けるUSB接続のチューナーが密かに売れている。番組の予約録音に加え、HDDに番組を保存できるのが人気の理由だ。また、大手家電量販店では、目を引くデザインや珍しい機能を搭載する変わり種も登場し、いまラジオに再び注目が集まりつつある。そこで、タイプ別にイマドキのラジオを集めてみた。

PCで上手に番組を管理する――USB接続チューナーと無料サービス



 PCにUSBで接続して使うFM・AMラジオチューナーは、最近店頭でもよく見かけるようになってきた。こうした製品の最大のメリットはHDDに番組を録音することができる、という点だ。例えば、iPodなどの携帯オーディオにファイルをコピーすれば、番組を外出先に持ち出して楽しむこともできる。さらに、USBラジオチューナーには基本的に予約録音機能が付いているので、リアルタイムで聴けない深夜番組などを保存しておけるのも便利だ。

USBラジオチューナー 
シリーズ別販売台数シェア トップ3
順位 メーカー シリーズ 発売月 販売台数
シェア(%)
1 ロジテック LRT-FMAM100U 2008/06 53.0
2 サン電子 RDPC-101/S 2009/03 15.3
3 ノバック NV-UR001 2008/10 15.2
「BCNランキング」7月 月次<最大パネル>

 09年7月の「BCNランキング」でラジオチューナーの売れ筋を見てみよう。カラーバリエーションは合算して集計した。1位はロジテックの「LRT-FMAM100U」で販売台数シェアは53%。USBメモリのように、USBポートに直接差し込んで使用する。録音形式はWAVE、MP3、WMA、OggVorbis、Monkey'sAudio。

 2位はサン電子の「RDPC-101/S」で、シェアは15.3%だった。USBケーブルが長めなので、窓際など電波状況のよい場所に本体を置くことができる。ラジオ番組はMP3形式で録音可能。カラーはブルーとホワイト2色。3位はノバックの「NV-UR001」で、シェアは15.2%。受け取る信号の強度を測定する「RSSI」や信号とノイズの比率「S/N比」の表示機能がある。録音形式はMP3、WMA、WAV。

(上)ロジテックの「LRT-FMAM100U」、(左下)サン電子の「RDPC-101/S」、(右下)ノバックの「NV-UR001」

 PCでラジオ番組を楽しむときに無料で利用できる、オンキヨーエンターテイメントテクノロジーの便利なサービスもある。ラジオ情報検索サービス「MuFi(ミューフィー)」だ。お気に入りの放送局をあらかじめ登録すれば、最大31日分の番組を自動的に録音し続ける。保存ファイルは31日を越えると、新しいものに上書きされていく仕組み。さらに、番組中に使用された楽曲が自動的に抽出され、楽曲だけ個別に選んで聴くこともできる。最新の音楽をチェックすることができるわけだ。

ラジオ情報検索サービス「MuFi」のトップページ

 使い方はカンタン。インターネットにつながっているPCにFM・AMラジオチューナーを接続し、専用のアプリケーションをダウンロードするだけ。ちなみに、前述のロジテック「LRT-FMAM100U」は「MuFi」に正規対応している。ただし、このソフトで録音したファイルは独自形式のため、残念ながらほかの再生ソフトや携帯オーディオでは基本的に再生できない。

デザインで選ぶ据置型――高級モデルやカラフルなゴム製



 最近のラジオの中には、インテリアにもなる外観がおしゃれなモデルもある。チボリオーディオのFM・AMラジオ「Model One」は、本体の素材に木を用いたハンドメイドのラジオ。円形のスピーカーとダイヤルを前面に備えたシンプルなデザインで、前面のパネルと木材のカラーの組み合わせによって6種類から選べる。余分な装飾のないつくりは、まるで高級家具のようだ。

チボリオーディオの「Model One」

 カラーで部屋を演出したいなら、雑貨ブランドLEXON(レクソン)の「Tykho Radio(ティコ ラジオ)」がオススメ。本体全体がゴム製というなんともユニークな外観で、前面にはスピーカーとFM・AM切り替えボタン、音量調節ボタンを備える。周波数はアンテナを回してチューニングする。カラーはクリーム、グレーなどの落ち着いた色合いからイエローライム、バンブーグリーンといった鮮やかなものまで幅広くラインアップする。

LEXONの「Tykho Radio」、RAPHAIEの「R-600-WD」

 また、RAPHAIEの「R-600-WD」もキュートだ。木目調のレトロな外観が目を引く。本体はやや丸みを帯びた台形で、上部には持ち運びできる取っ手付き。部屋に置いておくだけで存在感がある。デザインは木目のほか、ブルーを差し色に使ったアイボリー「R-600-IV」も揃える。ラジオはFM・AM両対応。

山登り向けやライト兼用などの変わり種も



 ちょっと変わった機能を備えるラジオも見てみよう。ソニーの「ICF-R100MT」は、いまや中高年だけでなく若者にも人気のある「山登り」向け。日本百名山などの山でお気に入りの放送局がすぐに聴けるよう、「山エリアコール」を搭載する。

ソニーの「ICF-R100MT」

 「山エリアコール」とは、「剣岳」「木曽駒が岳」など山を含む地域を番号で選択すれば、自動的に受信できる放送局を選んでくれる機能。ザックの肩ベルトなどに取り付けられる丈夫なケース付きで、本体をケースに入れたままボタンを操作できる。

専用ケースを使えば、本体を肩ベルトに装着できる

 また、ICレコーダーでラジオ機能を搭載するものもある。三洋電機の「ICR-RS110MF」は、本体で録音した音声のほか、ラジオ番組も保存できる。記録媒体にはmicroSD/SDHCカードを採用し、コンテンツによってカードを使い分けられるので便利だ。また、本体をセットして使用するスピーカーを付属し、自宅にいる時でも高音質な据置型ラジオとして利用できる。

三洋電機の「ICR-RS110MF」、オーム電機の「RAD-V50N」

 オーム電機の「RAD-V50N」は、ラジオを使わない時は照明機器にもなる。ひょうたんのように中心部がくびれたユニークな外観で、置いておくだけでなく懐中電灯にように手で持って使うことも可能。電源はPCのUSBポートから給電するほか、手回し式のハンドルを回すと充電することもできる。カラーはホワイト、イエロー、オレンジのポップな3色で見た目もかわいい。

 普段の生活でラジオにあまり馴染みがない人でも、こうしたモデルを使えば気軽に番組が楽しめそう。自分に合った一台を選び、ラジオを聴いてみてはいかがだろうか。(BCN・井上真希子)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで124品目を対象としています。