世界を変える、壮大な夢に挑戦――第18回

千人回峰(対談連載)

2008/02/25 00:00

原丈人

原丈人

XVD Corporation チェアマン

 原 イスラエルはある意味ではシリコンバレーのように、頭脳の優秀な人材が集まっている、世界でも珍しい場所です。ですから、デフタ・パートナーズの世界拠点のひとつはテルアビブに作りました。Oplusは、当社のDEFTA(Israel)が育成するベンチャー企業のひとつです。Oplusテクノロジー社は、2005年までに世界三大メーカーのひとつにまで大きく育て、最終的にインテルと合併させました。

 90年代末からずっと、インテルの技術最高責任者たちは私の主張に対しては、半導体の集積度を上げ、メモリを増やしながら、スピードを上げていけば、対応可能だといってましたが、これは間違った考えです。自動車をいくら速く走らせても空を飛ばないのと同じなのです。このような議論をしているうちに04年にコンパックの買収で世界最大のパソコンメーカーを作って儲かると思ったはずのヒューレット・パッカードは、パソコンのコモディティー化に追いつけず、合併効果が出ないことからCEOが解任されたりしました。

 同じ年、IBMがパソコン部門をレノボに売却し産業としてのパソコンの時代がアメリカから去っていきました。世界はまさにポスト・パソコン時代に向けてようやく足を踏み出し始めました。インテルのようなパソコン時代の主役はポスト・パソコン時代に対応できず、主役の交代を許してしまうことも多いのです。

 結局、米国の多くの大企業は、目先の利益確保に追われて、10年先、20年先を見据えた基礎研究はできない体質になっています。

昨年、アメリカで成長率トップ

 原 FORTINETという会社は、面白いですよ。

 奥田 何をやっている会社ですか。

 原 デフタ・パートナーズが初期の段階から投資し、私が社外取締役として育成した会社で、セキュリティゲートウェイを開発しています。FortiGateシリーズとして商品化しており、アンチウイルス、コンテンツフィルタリング、アンチスパム、侵入検知・防御、ファイアウォール、VPNなど、ネットワークの安全性を守るために必要な機能を1台に凝縮して持たせました。2006年度、アメリカでは成長率トップの実績を上げており、いずれグーグル同様に有名になるでしょう。並み居るウォールストリートの投資銀行が、主幹事証券会社になりたいと、熱心に働きかけてきています。日本では、データコントロールが発売しています。

バングラデシュで遠隔教育、遠隔医療を実現

 奥田 発展途上国の貧困の解消も大きなテーマにしていますね。具体的に動いているプロジェクトはあるんですか。

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