3周年を迎えるmineo、2018年3月末までに100万契約目指す

 ケイ・オプティコムは、3周年を迎える携帯電話サービス「mineo(マイネオ)」の事業説明会を開催。事業の経過を振り返り、2017年度の成長戦略を説明した。


サービス開始3周年を記念し、MVNO初の長期利用特典「ファン∞とく」を開始する

 au回線を利用したAプランを14年6月に、ドコモ回線を利用したDプランを15年9月に開始したmineo。現在、MVNO事業者で契約シェア4位、市場全体の7%を占めるまでに成長(MM総研調べ)。契約数は5月末時点で68万件を突破した。17年に開始した女優の葵わかなを起用したTVCM効果もあり、関東・関西以外の地区でもユーザーが拡大しているという。性別・年齢別の構成比は、女性や20代男性の比率が伸長。マジョリティ層への訴求を進める。
 

mineo契約件数(Dプラン・Aプラン)の推移

 SIMフリー市場全体の成長も顕著だ。総務省の調査によると、MVNO契約数は16年3月時点で807万件、スマートフォン(スマホ)全体に占める比率は8.9%で1割が目前に迫っている。市場全体が盛り上がる一方で、MVNO事業者の競争は激しさを増している。
 

総務省が発表したMVNO市場の動向

 取締役執行役員 兼 経営本部副部長の橘俊郎氏は「SIMフリーは普及拡大期にあるが、MVNO事業者にとっては淘汰の時代に突入した」と現状を分析。「生き残るためには顧客満足度、とりわけサポート満足を向上させる必要がある」と語り、17年度を「中長期を見据えた土台づくりの1年」と位置づける。
 

取締役執行役員 兼 経営本部副部長の橘俊郎氏

 当面の目標は、18年3月末までに100万契約を達成することだ。100万契約とその先の成長を目指すための施策として、mineoを統括するモバイル事業戦略グループのグループマネージャー上田晃穂氏が打ち出したのは、“共創”と“安心”の二つの戦略だ。
 

モバイル事業戦略グループのグループマネージャー上田晃穂氏

 “共創”は、既存顧客の満足度向上を指す。すでにmineoでは契約者の4割が登録するファンコミュニティ「マイネ王」やユーザーのアイデアを見える化する「アイデアファーム」など、顧客の声にもとづく独自サービスを展開。その成果もあり、17年1月~3月の解約率は約1.2%と非常に低い値で推移しているが、6月1日からは長期利用者の特典や大容量コースの導入で、さらなる顧客の定着を狙う。

 一方の“安心”は、新規顧客獲得のための仕掛けだ。例えば、大手キャリアと比較すると手薄なSIMフリーのサポートは、しばしばマイナス要因として挙げられるが、mineoは直営店の体制を整え、他MVNO事業者との差異化を図る。
 

成長戦略の二軸を担う“共創”と“安心”の循環図

 上田氏は「二つの戦略は独立したものではなく、相互作用を期待している」とコメント。契約獲得と継続の循環を成長エンジンに、市場における存在感を高めていく。格安スマホを巡っては、大手キャリアが展開するサブブランドが公平な競争を阻害しているのではないかという問題が議論になっているが、抜本的解決は難しいという見方が強い。バックボーンが強力なサブブランドに対抗するためにも、MVNO各社は従来にない独自性を打ち出す必要がありそうだ。(BCN・大蔵 大輔)