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<Special Report>成功例に学ぶイベント集客 イベントで“ついで買い”を

オピニオン

2016/08/26 17:30

 新規のユーザー獲得や固定ファン創出のために、イベントを活用する動きが盛んだ。イベント集客は、ユーザーのセグメントを絞ってアプローチするので、ターゲットや販売アイテムを特定できる。今回は、ビックカメラとAmazonの事例から成功の秘訣を紐解いた。

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南砂町ショッピングセンターSUNAMO イベントで“ついで買い”を

 「3、2、1、ゴー」。子どもたちの大きな歓声が響いた。目線の先には、猛スピードでコースを走り抜けるミニ四駆。自慢のマシンへの声援で、周囲は熱気に包まれた。
 

「南砂町ショッピングセンターSUNAMO」

 7月上旬の日曜日。東京・江東区の「南砂町ショッピングセンターSUNAMO」で初めて開かれたミニ四駆大会。会場は1階入り口付近の吹き抜けスペースで、縦約4m、幅約7mのコースが設置された。
 

「南砂町ショッピングセンターSUNAMO」で開催したミニ四駆大会の会場

 主催した「コジマ×ビックカメラ南砂町SUNAMO店」の幾世橋龍(きよはしりゅう)店長は「自社の店内よりも、こういう広い場所で開催したほうが、ほかのテナントと協力して参加者を集められる」と吹き抜けスペースで開催するメリットを説明した。

 ミニ四駆大会は、参加者の“ついで買い”が狙いだ。
 

店舗の近くに設置したピットスペース

 上の階にある「コジマ×ビックカメラ南砂町SUNAMO店」の近くにはピットスペースを設置。ミニ四駆のパーツを見るついでに家電製品を扱う店内に気軽に入れるようにした。店内やSUNAMOのウェブサイトなどで参加を呼びかけ、親子連れなど約200人が集まった。
 

店舗前では、看板やポスターで大会を告知した

 大会はおおむね好評で、東京・葛飾区から家族4人で訪れた40代の会社員男性は「こういう大会は家の近くではやっていないので、家族で楽しめていい。せっかく来たので、店で買い物をしようという気にもなる」と述べた。
 

大会には、子供たち自慢のマシンが集結した

 「コジマ×ビックカメラ南砂町SUNAMO店」は、近年、ブームが再来しているミニ四駆の大会を今後も開き、顧客の取り込みを進める。幾世橋店長は「想定していた以上に参加者が多かったので、もっと開催回数を増やすことも考える。こうしたイベントを契機に、多くのお客様に来店してもらいたい」と話した。(BCN・廣瀬 秀平)
 
※『BCN RETAIL REVIEW』2016年9月号から転載