米レストラン予約サイト日本でも本腰、加盟店26倍・利用者100倍増目指す

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2015/03/27 11:44

 アメリカのオンライン・レストラン予約サイトで圧倒的な地位を占める「OpenTable」は3月26日、日本市場での現状と今後の方針、さらに、現在テスト提供している、レストラン向けクラウド型の新システム「OpenTable Guest Center」の説明会を開いた。

OpenTableのマシュー・ロバーツCEO

 同社は1998年にアメリカで創業したオンラインレストラン予約サイトの草分け。現在ではアメリカ、カナダ、イギリス、メキシコ、ドイツ、日本の6か国でサービスを提供しており、世界で3万2000のレストランが加盟、毎月1600万人以上が利用するまでに成長した。日本では2007年にサービスを開始。以降これまでに延べ400万人が利用し、加盟レストラン数は1500を数える。

 OpenTableのマシュー・ロバーツCEOは、「OpenTableは世界のレストラン予約サイトのパイオニアであり、リーディングカンパニー。サービス開始から今日まで、予約をして食事を楽しんだお客様は述べ7億6000万人を突破した」と胸を張る。しかし日本では競合サイトも多く「日本での加盟レストランはまだ少ないが、ゆくゆくは加盟4万店、年間予約者数を4億人までに拡大させたい」と語った。

日本で展開するOpenTableサイト

 14年7月、旅行予約サイトの「KAYAK」や「agoda」などを擁する旅行予約サイトグループ「The priceline Group」が同社を買収。OpenTableはThe priceline Group傘下に入ったが、これを機にロバーツCEOは「The priceline Groupの6つの予約サイトでIDが共通で使え、全世界で同じように予約などができるサービス、グローバル・パスポートサービスを年内にも開始する予定」と語った。

 また、同社はレストラン向けの総合的な接客支援システム「OpenTable Guest Center」のテストを東京都内の数件のレストランで開始したと併せて発表。タブレット端末やスマートフォン、PCなど幅広い環境で利用できるシステムで、予約管理だけでなく、レストラン内のテーブルを効率的に割り振ったり、顧客の来店履歴を管理したりすることができる。直観的に操作できるのが特徴だ。

オープンテーブルの武藤友木子・代表取締役社長

 オープンテーブル日本法人の武藤友木子・代表取締役社長は「OpenTable Guest Center」について、「レストラン経営に役立つような、とても多くの機能を持っている」と語る。日本ではまだまだ加盟店も少なく、これからのサービスだが「さまざまなやりかたで加盟レストランを増やしていきたい」と語る。一方、「アメリカでは圧倒的なOpenTableだが、日本では同様のレストラン予約を提供する競合サイトが多い」として、そうしたサービスとの連携に関しても「可能性はゼロではない」として、検討していく姿勢を示した。