モバイルWi-Fiルーターを含むデータ通信端末市場は縮小傾向にあったが、SIMカードを利用した据え置き型の販売増で市況は回復し、堅調な売れ行きが続いていることが家電量販店・ネットショップの実売データを集計するBCNランキングによって明らかになった。

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 データ通信端末市場は、スマートフォンの普及とテザリングの認知拡大により、縮小傾向をたどっていた。15年2月の販売量を「100.0」とした台数指数でみると、15年から16年にかけては右肩下がりが続き、16年11月の指数は「49.6」とほぼ半分の規模にまで落ち込んだ(図1)。しかし、17年に入ると一転して市場が回復へと向かい、ここ一年近くは指数が100前後で推移、総じて堅調な数値となっている。
 
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 そこで、どのような製品が回復に貢献しているか調べるため、製品をタイプ別に切り分けてみた(図2)。すると、16年は外付け(モバイルWi-Fiルーター)がほぼ100%を占めていたが、17年1月から据え置き型の比率が徐々に高まり、ここ数か月はほぼ半数を占めるまでに拡大。据え置き型の台頭が、市況回復を支えていることがわかった。

 据え置き型は、16年12月にソフトバンクが発売した「Airターミナル3」や17年2月発売のHuawei Technologiesの「Speed Wi-Fi HOME L01(HWS31)」が該当し、バッテリーを搭載せずACアダプターで電源を取り、室内に設置するタイプの製品だ。家庭に固定回線を引くためには工事がつきものだが、据え置き型は利用者が手軽にネット回線を敷設できることが受けているといえそうだ。

 auとSoftBankはテザリング利用に対して別途月額料金を課すオプションプランを発表。端末でできる機能に対して料金が発生するということで、新たな対応に否定的な意見も出ている。これから新生活に備えて通信環境を整える利用者が増えるため、手軽に環境を構築できる据え置き型の動向に注目が集まる可能性は高い。


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。