30分以下でごはんも炊ける! フィスラーの圧力鍋をおすすめしたい三つの理由

新製品

2021/09/15 19:30

 昨今は電気圧力鍋の人気が高まりつつあるが、まだまだガスやIHを使う圧力鍋を愛用している人が多いだろう。数ある圧力鍋のなかでも、ドイツ生まれの「フィスラー」の圧力鍋は長く支持されており、電気圧力鍋と比較すると優位な点も多い。そこで、今回は9月に発売されたばかりの最新モデル「ビタビット プレミアム」を使って、コンロを使う圧力鍋ならではの魅力をお伝えしよう。

フィスラーの「ビタビット プレミアム」は1.8L~6.0Lの5種類から選べる。
写真は2.5Lで、サイズは390×210×185mm、直径18cm、重さは2.4kg。
実売価格は4万6200円

圧力がかかるまでの時間&加圧時間が短い

 フィスラーは1953年に世界で初めて家庭用スプリング式圧力鍋を開発したドイツメーカーだ。調べてみて驚いたのが、そのラインアップの多さだ。圧力鍋と聞くと容量が大きい=サイズも大きいと思い込んでいたが、同社は1.8Lという小ぶりなものから6.0Lの大容量まで揃っており、家族の人数に合わせたサイズ選びが可能だ。

 今回、ビタビット プレミアムで最初に試したのが「炊飯」だ。圧力鍋を使えば浸水の必要がなく、短時間で炊きあがる。ただし、炊き方はちょっとしたコツを覚える必要がある。

 まずは洗ったお米と水を入れたら、フタをして火にかける。圧力鍋はきちんとフタを閉めないと圧力がかからないので、フィスラーの圧力鍋を初めて使う筆者は少し不安だった。しかし、取っ手部分に安全レバーの表示があり、ロックされたことを目視できるので安心して使えた。
 
キャプション安全レバー表示が赤色から緑色に変わったら、フタがロックされたサインだ

 続いて、圧力のレベルをセットする。ビタビット プレミアムは1(低圧)、2(中圧)、3(高圧)、スチームから選べるようになっており、メインバルブを回すだけで設定可能だ。形や食感を活かした調理なら2(中圧)、卵料理やお菓子などデリケートな食材は1(低圧)といったように、用途に合わせて調整しよう。
 
炊飯の場合は3(高圧)にする。高圧になるほど、圧力がかかるまでの時間を要する

 圧力がかかるまで強火にして待つと、取っ手の付け根あたりのアロマピーから蒸気が出る。蒸気が止まるとメインバルブの圧力表示が少しずつ上昇し、圧力表示が黄色になる。続いて、緑色、赤色が見えてくるのだが、緑になればOK。火をごく弱火にして、緑のラインが見えた状態を保ち、3分加圧し続ける。
 
圧力表示に赤色の表示が続く場合は、圧力が上がりすぎている。
火を弱めるか止めるかして圧を下げよう

 3分立ったら火を止めて、フタを閉めたまましばらく放置。圧力表示が完全に下がったらフタを開け、米粒を潰さないように上下を返してほぐせば完成だ。完成したごはんはツヤが良く、洗米から30分以内で完成したとは思えないような仕上がり。白米だけでなく、玄米やもち米の炊飯も可能なので、圧力鍋を炊飯器代わりに使うのもアリだと思った。
 
粒立ちのいいごはんが炊けた。
水加減を調節すれば、自分好みの柔らかさに仕上げられる

短時間で加熱するので栄養価が高い

 続いて挑戦したのが、蒸しじゃがいも作りだ。普段は電子レンジで済ませることが多いが、圧力鍋ならたった3分の加圧で複数個同時に蒸せる。鍋を使っても8分ほどかかるので、やはり「時短」という視点では圧力鍋が圧倒的に早い。
 
鍋に水を入れ、付属の蒸し器に洗ったじゃがいもをセットする

 じゃがいもを蒸す際もメインバルブは3(高圧)にセット。じゃがいもにはビタミンB1、B2、C、カリウム、食物繊維、鉄分、ポリフェノールの一種のクロロゲン酸などが含まれており、栄養価が高い。そんなじゃがいもなどの野菜を短時間で蒸すことで、栄養素を逃すことなく効率的に摂取できるのも圧力鍋の特徴だ。食感がいいのも圧力鍋ならでは。電子レンジで作った蒸しじゃがいもに比べると、ホクホクなだけでなく、芋の甘みも感じやすかった。

手入れのしやすさと安心の10年保証にも注目

 フィスラーの圧力鍋を使って感じたのが、調理中の音がかなり静かな点だった。筆者はこれまでオモリ式の圧力鍋を使ってきたが、調理中に蒸気が勢いよく出ていたので、使い方を間違えているのではないかと不安になるほどだった。しかし、スプリング式のフィスラーの圧力鍋は蒸気がほとんど出ないので、初めての人でも安心して使えるだろう。
 
オモリ式の圧力鍋は加圧が始まると「シュッシュッ」と音がするが、
スプリング式のフィスラーはほとんど音がしない

 電気圧力鍋とは違い、本体を丸洗いできるのも衛生的でいい。分解して洗ったあともパーツが少ないので再組み立てが容易だ。また、10年保証が付いているだけでなく、スペアパーツも販売されているので、メンテナンスをしながら長く使い続ける調理器具になること必至だ。調理器具で4~5万円というのは高価な部類に入るが、長く使うと考えればそう高い買い物ではない。

 もちろん、電気圧力鍋には「ほったらかしにできる」という最大のメリットがあるので、必ずしもフィスラーの圧力鍋に軍配が上がるわけでもない。自分のライフスタイル合った圧力鍋を選び、時短調理を取り入れよう。(TEKIKAKU・今西絢美)