モバイルSuicaが3月リニューアル、AndroidでもモバイルPASMOと使い分け可能に

 JR東日本は、「モバイルSuica」についてAndroid版を中心にサービスをリニューアルする。このリニューアルに伴い、3月20日11時ごろから21日7時ごろまで、OSを問わず、アプリからのチャージ、機種変更・退会などの一部のサービスを一時停止する。その間も、定期券やチャージ残高による鉄道利用、電子マネー決済などは可能。

スマートフォン向けにリニューアルするモバイルSuica

 スマートフォン(スマホ)向けにリニューアルするAndroid版アプリでは、フェリカネットワークスが提供する「おサイフケータイアプリ」との連携が必要となるが、要望の多かった「モバイルSuicaとモバイルPASMOの同一端末上での使い分け」「おサイフケータイアプリを利用したモバイルSuicaを設定した端末の変更」「iOS端末(Apple PayのSuica)からAndroid端末への変更」が可能になる。
 
新しいAndroid版アプリの画面イメージ

 なお、AndroidからiOS(iPhone)へのSuicaの移行は既に対応済みで、双方向の移行が実現する。ほかにも、Android版アプリで「複数枚のSuica発行(iOSは対応済み)」「Google Payによる決済(Google Payに登録したカードによるモバイルSuicaへのチャージ)」が可能。iOS、Android共通で、「タッチでGO!新幹線」の利用開始登録ができるようになり、プッシュ通知などのお知らせ機能を充実させる。
 
OSごとのリニューアルの詳細

 駅窓口に行かずに通勤定期券を購入でき、鉄道・バスの乗車、Suica加盟店で買い物が可能なモバイルSuicaは、端末をかざすだけで決済可能な非接触型キャッシュレス決済サービスの本命といわれつつも、おサイフケータイ向けサービスを継承したUIは、スマホでは使いにくく、楽天IDで管理する楽天Edyのおサイフケータイ版に比べ、機種変更手続きも面倒だった。

 リニューアル項目のうち、Google Pay対応はチャージ時の利便性を高める改善といえる。新しくなるモバイルSuicaは、PayPayをきっかけに各社が新規参入したスマホ決済サービスや「Visaのタッチ決済」などのコンタクトレス決済と並ぶ、注目のキャッシュレス決済といえるだろう。(BCN・嵯峨野 芙美)