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少しだけ得するモバイルSuicaのポイント還元、東京メトロのメトポ

 全面的なテレワーク導入に伴い、毎月一定の定期代相当額の支給から、出勤日数に応じた交通費実費精算に切り替える企業が増えているという。1カ月間の乗車日数によっては、実費精算額よりも支払額が多くなる定期券の利用をやめるなら、鉄道利用でポイントがたまる「JRE POINT WEBサイト」の会員登録、「メトロポイントクラブ」の登録をおすすめしたい。

PASMO限定・要登録のポイントサービス「メトロポイントクラブ」、
Suica限定・要ウェブ登録の「JRE POINT」

 カード型のSuica/PASMOと、スマートフォン(スマホ)が定期券・乗車券になるモバイルSuica/モバイルPASMOを比較すると、スマホの画面で簡単に乗車履歴・SF(電子マネー)残額履歴を確認できる利点から、モバイルSuica/モバイルPASMOのほうが便利だ。JR東日本線・東京メトロ線・PASMO対応の私鉄各線に乗車するなら「モバイルSuica/モバイルPASMO」の併用、東京メトロと私鉄しか乗車しないなら「モバイルPASMO」がおすすめのサービスとなる。
 
JR東日本の新たなポイントサービスはカード型を含むSuicaが対象
(リピートポイントは3月1日から、オフピークポイントは3月15日から)

 JRE POINT WEBサイトで登録済みのモバイルSuicaで、定期券区間外のJR東日本の在来線に乗車すると、JR東日本グループの共通ポイントの「JRE POINT」で運賃の2%が還元される(1回の利用50円につき1ポイント)。付与されるJRE POINTは、モバイルSuicaに1ポイント1円からチャージできるので、少しでもJR東日本の路線に乗る可能性があるならモバイルSuica一択だろう。

 一方、メトロポイントクラブの登録と券売機でメトロポイント(メトポ)がたまる設定を完了したPASMO/モバイルPASMOで定期区間外の東京メトロ線に乗車すると、デイリーポイント・ホリデーポイント・ボーナスポイント(1日あたり平日3ポイント、土日祝日5ポイント、1カ月に乗車10回ごとに10ポイント)がもらえる。獲得したポイントは、10ポイント10円として、駅の券売機でPASMO/モバイルPASMOにチャージでき、乗車回数がそこそこ多いならポイントはたまりやすい。なお、モバイルPASMOは2020年に始まったばかりのサービスのため、スマホでも利用可能な多機能券売機(水色の券売機)の設置駅は限られている。
 
メトポは「モバイルPASMO」でも登録可能。
ただし、本登録は一部駅にある多機能券売機(水色の券売機)限定となる

 交通系ICカードの利用シーンは、鉄道利用と電子マネー(買い物)に分かれる。電子マネーとして使う場合は、「ウェブ登録済Suicaの利用でJRE POINTがたまる店」でSuica/モバイルSuicaを、「私鉄各社のウェブ登録済PASMOの私鉄各社の共通ポイントがたまる店」でPASMO/モバイルPASMOを利用すると、それぞれのポイントがたまる。通常の街のコンビニなどでの支払時は、Suica/PASMOどちらもポイント還元はない。
 
記者がおすすめする、首都圏に限ったモバイルSuica/PASMOの使い分け

 モバイルSuica/モバイルPASMOをインストール済みのスマホに加え、さらにサブ・予備としてカード型のSuica/PASMOも保有していると、カード型のSuica/PASMOしか利用できない券売機でキャッシュレスで切符や特急券を購入できるので、現金を日常生活では一切使わない「完全キャッシュレス生活」が可能となる。一見、旧サービスに思えるカード型のSuica/PASMOにもメリットはある。

 ウェブ登録を前提としたポイント還元は、時差通勤や定期的な鉄道利用に対するインセンティブとして、今後ますます増える可能性が高いとみている。よく乗る鉄道会社のポイントサービスの動向をチェックしておこう。(BCN・嵯峨野 芙美)