他の通信事業者やMVNOの楽天モバイルからの乗り換えで、楽天回線エリア使い放題の楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT(楽天アンリミット)」を試しに使ってみたい場合におすすめの機種は、スマートフォン(スマホ)ではなく、SIMフリー版のiPad Wi-Fi + Cellularモデルだ。「動作保証対象外」としながらも、公式サイトのサポートページでは、SIMカード/eSIMの2通りの初期設定方法を紹介しており、抜かりはない。

楽天モバイル「Rakuten UN-LIMIT」のSIMカード

 MNOサービスの楽天モバイルとiPhone/iPadの組み合わせでは、iPhone XR以降の最新機種であっても、通話・データ通信・SMS(楽天回線)しか利用できないが、iPadはもともと通話・SMS非対応のため問題ない。自宅やよく行く場所が全てパートナー回線エリアだとしても、iPadなら「毎月5GB無料のプラン」として恩恵を受けられる。さらに、2021年3月までには楽天回線エリアの人口カバー率を7割まで拡大する計画で、その頃には、真の使い放題無制限プランにバージョンアップするはずだ。

 手持ちのSIMフリーのiPad Wi-Fi + Cellularモデルに、届いた楽天モバイルのSIMカードを挿入し、APN情報(rakuten.jp)を設定するとテザリング機能も利用できた。つまり、iPhoneとiPadを一緒に持ち歩いている場合、iPad経由なら、iPhone 6sやiPhone 8など、楽天モバイル非対応のiPhoneもデータ通信機能が利用可能だ。
 
iPadにnano SIMカードを挿入した場合の初期設定方法。
APN構成プロファイルのインストールが必要だった従来のMVNOの楽天モバイルよりも使いやすい

■初期設定方法(iPhone・iPad)
https://network.mobile.rakuten.co.jp/guide/setting/ios/#iphoneAnchor

 19年10月に「通信料金と端末代の分離」が義務化され、端末だけ頻繁に買い替える、携帯電話番号はそのままに通信会社だけ頻繁に乗り換える、その両方が可能になった。調査によると、女性を中心に、荷物が増える「端末の2台持ち」に拒否感を持つ人が多いと聞いているが、安価な通信会社と契約した通話・SMSができる「スマホの2台持ち」、通話はできないが、動画やウェブコミックが見やすい「スマホとタブレットの2台持ち」は投資した費用に見合ったメリットはあり、自宅や自宅の敷地内駐車場でしか使わないとしても、ベストエフォート型のため、時々、速度が落ちる固定回線を補う役目を果たせるだろう。
 
楽天回線対応の楽天モバイル公式スマートフォンは起動時に「Rakuten」のロゴが表示される。Xperia、AQUOS、Galaxy、OPPOなどラインアップは多彩で、十分に魅力的だ(写真はXperia Ace)

 なお、対応端末を保有しておらず「Rakuten Link」を利用できない場合、事務手数料全額ポイント還元などのキャンペーンは適用されないが、事務手数料3300円を12で割った1カ月275円の負担とみるならば、他社より圧倒的に安い。事業の収支が心配になるレベルだが、一ユーザーとしてはお得な話には面倒がらずに乗ってみよう。(BCN・嵯峨野 芙美)