【会見速報】次の100年への挑戦、パナソニックが初のフルサイズミラーレス投入

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2019/02/14 13:55

 パナソニックは2月14日、同社初の35mmフルサイズイメージセンサー搭載のミラーレス一眼カメラ「LUMIX DC-S1R」「LUMIX DC-S1」の2機種を3月23日に発売すると発表した。世界で初めての4K60p動画記録機能や、6段分の補正が可能な手ブレ補正システム「Dual I.S. 2」を搭載している。

パナソニック初のフルサイズミラーレス一眼カメラ「LUMIX S1R」(左)と「LUMIX S1」

 発表会に登壇したパナソニックの執行役員であるアプライアンス社の渕上英巳副社長は、「これまでの100年は、常にお客さまの役に立つものは何かを考えて、取り組んできた。次の100年も、お客さまの生活をさらに豊かにするために歩き始めている。カメラの分野では、10年前にミラーレス一眼カメラを初めて市場に投入して以来、最先端に挑戦し続けてきた。今回は、プロの妥協のない作品制作を支えるため、LUMIX Sシリーズを開発した」とコメントした。
 
パナソニック執行役員アプライアンス社の渕上英巳副社長

 S1R/S1には、新開発の「ローパスフィルターレス 35mmフルサイズCMOSセンサー」と優れた階調表現を実現する新たな「ヴィーナスエンジン」を採用した。S1Rの有効画素数が4730万画素、S1が2420万画素。AFの性能は高く、LUMIX独自の空間認識技術と120fps対応のライブビューファインダーにより、約0.08秒の高速AFを実現した。人の顔を検知すると自動でフォーカスを合わせ、被写体との距離が変わってもAFで追従する。

 また、印刷で再現の難しいハイライト/シャドウの広い写真をHDRディスプレイで鑑賞できる「HLGフォト」や、センサーをシフトさせながら8回連続で自動撮影を行い、カメラ内で自動合成処理することで高解像写真を生成する「ハイレゾモード」を搭載した。同社で初めてXQDメモリーカードとSDメモリーカードのダブルスロットを採用したほか、堅牢な3軸チルト液晶を搭載するなど、使い勝手にもこだわっている。

 性能だけでなく、堅牢性も高い。ボディには軽量で耐久性のあるマグネシウム合金外装を採用し、精度の高いシーリング処理の防塵・防滴設計を施してる。シャッター耐久性は40万回を達成。マイナス10度の耐低温設計によって、過酷なフィールド撮影やプロのハードな仕様にも対応できる。

 LUMIX Sシリーズには、ライカカメラが開発した大口径・短フランジバックのLマウントを採用。パナソニックがこれまで培った光学技術を駆使して「Sシリーズレンズ」を開発し、フルサイズミラーレスならではの高解像度と立体感、ボケ味を実現する。第一弾として、「LUMIX S PRO」シリーズの50mm/F1.4単焦点レンズと、70-200mm/F4望遠ズームレンズ、「LUMIX S」シリーズの24-105mm標準ズームレンズ、の3本を用意した。

 税別価格は、S1Rのボディのみが46万4000円前後、標準ズームレンズキットが57万6000円前後。S1のボディのみが31万4000円前後、標準ズームレンズキットが42万6000円前後の見込み。レンズの想定価格は、50mm/F1.4単焦点レンズが28万5000円、70-200mm/F4望遠ズームレンズが21万円、24-105mm標準ズームレンズが16万円としている。