高さ131×幅64×奥行き9.3mmのコンパクトボディに、ハイエンドモデル並みのスペックを備えたスマートフォン「AQUOS R2 compact」を、シャープが発表した。フラッグシップ機として同社の技術の粋を集めた「AQUOS R2」の性能を引き継ぎ、小型化した理由は、スマホの使い方の変化にある。

スマホの使い方の傾向を分析して開発された「AQUOS R2 compact」

 R2 compactは、ディスプレイに「ハイスピードIGZO液晶ディスプレイ」、CPUに「Qualcomm Snapdragon 845」、4GBのメモリーを搭載し、「Dolby Atmos」「Dolby Vision」に対応するなど、R2と同等のスペックを備えた高性能コンパクトスマホ。レンズはシングルだが、有効画素数は約2260万画素でR2に並ぶ。
 
「AQUOS R2 compact」(左)と「AQUOS R2」

 R2 compactの開発経緯について通信事業本部の小林繁パーソナル通信事業部長は、「スマホを服のポケットに入れて持ち運ぶユーザーや、片手で操作するユーザーが増えてきたため」と説明する。
 
シャープ 通信事業本部の小林繁パーソナル通信事業部長

 同社の調査によると、2013年から18年の間に「スマホを主に片手で使う」ユーザーの比率は32%から64%に、「スマホを主に服のポケットに入れて持ち運ぶ」ユーザーは47%から49%に、それぞれ増えた。一方、幅の平均は66mmから72mmに広がっており、ニーズとかみ合わない状況だ。
 
スマホの使用傾向とサイズがかみ合わない状況が続く

 こうした点から、シャープは「SNSやキャッシュレス決済などスマホのインフラ化が進んだことで、俊敏性や機動性が求められている」と分析。ポケットの中からすぐに取り出して、片手の親指で使うことを想定したR2 compactを開発した。
 
インフラ化するスマホ

 想定ユーザーのために施した工夫は随所にみられる。本体のサイズは、日本人の平均的な手のサイズから推定し、片手で握り込めるサイズ(幅65mm以下)で設計。親指が届く画面サイズとして、画面端まで60mm以下の大きさに抑えた。

 また、ディスプレイ上部にインカメラ、下部に指紋センサーを配置した「ダブルノッチデザイン」を新たに採用。これにより、従来機種「AQUOS R compact」よりも本体幅は2mm狭くなり、画面は0.3インチ大きくなった。インカメラのノッチも26%小型化しているほか、指紋センサーはタップで「ホーム」、左スワイプで「戻る」、右スワイプで「タスク切替」と、親指だけで基本操作ができるようにした。

 画面の端をタッチしようとして、親指の付け根が画面に触れてしまい発生する誤操作を抑える機能も搭載している。まさに、片手使いにこだわったスマホといえるだろう。(BCN・南雲 亮平)