ホームシアターシステムと聞いて、自分とは無関係と思う人は多いだろう。集合住宅に住んでいれば騒音が気になるし、設置スペースを確保するのも難しい。しかし、ホームシアターシステムはハードルが高いという時代は終わりつつある。なぜならバータイプのスピーカーの進化が著しいからだ。ボーズが10月11日に発売した「Bose Soundbar 500/700」はまさにその進化を象徴する。メディア体験会で両機種の実力を体感した。

10月11日に発売された「Bose Soundbar 500/700」はホームシアター導入のハードルを
一段下げるかもしれない

 どちらのモデルにも共通して言えるのは、きょう体の設置性の高さだ。ガラス天面が美しい「700」は1mを切る長さで40型台のテレビにもすっぽり収まるスリムサイズ。高さも5.7cmと低く、画面を遮ることもない。「500」はさらにコンパクトで、幅は80cm、高さ4.4cm。最近はスタンドが低いテレビが増えているが、ここまで極薄なら心配ない。こちらはアルマイト加工されたアルミボディを採用。視聴空間と融合する自己主張の少ないデザインなのもポイントだ。
 
本体の高さが低く、スタンドの低いテレビとの相性も良い
(左から「500」「700」)

 「500/700」の最大の魅力は、サウンドバー1本でもホームシアターシステムならではの臨場感溢れるサラウンドが実現することだ。両機種に共通する技術としてあげられるのが、ボーズ独自の自動音場補正「ADAPTiQ」。部屋の特性を認識し、視聴環境に合わせたサウンドに最適化。家具の配置や壁の素材など、非常に細かい部分にも配慮したという。

 再生時のサラウンド環境の構築は両機種で異なる。「500」はサウンドバーの前面だけでなく、側面にもスピーカーを搭載することで包みこむような立体感ある音を生み出す。一方、上位機種「700」はフェーズガイドテクノロジーという独自技術を搭載。これは壁に音を反射させてスピーカーのない場所からも音が聞こえるような音場を生み出すもので、追加のリアスピーカーなしでもマルチチャネルさながらサウンドを感じることができる。

 最新機種ならではの進化として、AIアシスタントのAmazon Alexaを内蔵していることもポイントだ。音楽や映像の操作だけでなく、天気予報やニュースを読み上げさせるといった従来のホームシアターシステムにはない新しい使い方を提案。マイクにはボーズならではの高い技術力が凝縮しており、スピーカーとユーザーの声を明確に区分できるそうだ。
 
Amazon Alexaを内蔵。高性能マイクでスピーカーとユーザーの声を明確に区分する

 1本で十分すぎるほどのハイクオリティサウンドを生み出す「Bose Soundbar 500/700」だが、さらに上の音を目指したいという人のために追加オプションでベースモジュールとリアスピーカーを用意する。本体との連携は簡単で、専用アプリを使えば、連携オン/オフやサウンドレベルの調整も手軽に操作することが可能だ。
 
追加オプションのベースモジュールとリアスピーカー

 追加オプションという選択肢は、本体を使用してみてあとで購入できるのがうれしい。予算に合わせてちょっとずつパワーアップさせていくのもありかもしれない。最後に「700」は追加オプションも含めて、ブラック以外にホワイトを用意することも記しておきたい。

 現在、ホームシアターシステムの市場ではもっと安いバータイプの製品も多く売られている。ボーズなら「Bose Solo 5 TV sound system」がそれにあたる。しかし、これらの製品の役割はテレビの音の“補強”という意味合いが大きかった。「Bose Soundbar 500/700」の特筆すべき点は、補強ではなく、これまで複数の機材が必要だった臨場感や迫力をバー1本で実現したことにある。ホームシアター初心者だけでなく、現在使用しているバータイプからのステップアップとしても耐えうるモデルといえるだろう。(BCN・大蔵 大輔)