ガンダム GLOBAL CHALLENGEは、10月27日、「機動戦士ガンダム」生誕40周年の2019年に実物大ガンダムを動かすことを目指すプロジェクト「ガンダム GLOBAL CHALLENGE」の第一次選考発表会を開催した。


「ガンダム GLOBAL CHALLENGE」第一次選考の受賞者3人を表彰

 09年、東京・お台場で実物大のガンダム立像が公開された。当時は首が上下に動くだけだったが、14年に始動した「ガンダム GLOBAL CHALLENGE」は、この実物大ガンダムを歩行させることを目的とする。実寸大のガンダムは約18mで、ビルの高さにすると6階分に相当。現在の技術 力では実現が極めて困難な、まさにチャレンジングな試みだ。

 14年7月には、実際にガンダムを動かすための工学的発想を対象とした「リアルエンターテインメント部門」と、視覚効果を利用した仮想空間での再現を対 象とした「バーチャルエンターテインメント部門」の2部門でアイディアを一般公募。今回の第一次選考発表会では、「リアルエンターテインメント部門」で4 人のアイディアが受賞した。「バーチャルエンターテインメント部門」での該当者はいなかった。
 


プロジェクトにかける思いを語るサンライズの宮河社長

 プロジェクトの代表理事を務めるサンライズの宮河恭夫社長は「海外からの応募が1/4を占め、改めてガンダムが世界中で愛されていることを実感した」と 選考の内訳についてコメント。「最新作である『鉄血のオルフェンズ』は日本とほぼ同時に、多くの国で配信をしている。ガンプラもアジアを中心に輸出が伸び ている」とますます広がるガンダムブランドの展開にも触れた。

 本プロジェクトをアポロ計画に重ねているという宮河社長。「月面に降り立つというロマンに向かう試行錯誤のなかで生まれたテクノロジーが、いまの生活に 大きな益をもたらしている。ガンダムを動かすために絞った知恵も、きっと技術革新に貢献するはずだ」と目的達成の先にもビジョンを見据える。
 


「ばかげた挑戦」と自虐しつつも、プロジェクトがもたらす成果に期待を寄せる富野監督

 選考の審査に携わったプロジェクトメンバーで、ガンダムの生みの親である富野由悠季監督もこの志に同調する。「大きな苦労とコストを要するばかげた挑 戦」としながらも、「目的実現のために必要になるであろう、多くのブレイクスルーが未来につながるし、なによりこのプロジェクトを知って子供たちが何を感 じるか楽しみ」とその成果に期待する。
 


受賞者にはプロジェクトメンバーの認定証と副賞を授与

 第一次選考で受賞したのは、奈良先端科学技術大学院大学で博士課程の金子裕哉氏、国立台湾大学のミンスンチェン非常勤准教授、ロボフューチャー株式会 社・代表取締役の木原由光氏、東京大学情報システム工学研究室の岡田慧氏。受賞アイディアは「ヒューマノイドロボットの歩行に関する新しいメカニズム」や 「独立歩行を支える外部動力供給システム」など、目的を現実化するための独自の着眼点が評価された。

 岡田氏は授賞式に出席することができなかったが、他3名は檀上でプロジェクトメンバーの認定証と副賞の50万円を授与された。受賞者はメンバーの一員としてプロジェクトに関わっていくことになる。
 


実現を目指す2019年までのロードマップ

 プロジェクトでは、16年2月まで追加アイディアを募集し、同年内に基本プランを発表する予定。その後、2年間の設計・製作期間を設け、19年夏にプロジェクトの実現を目指す。(BCNランキング・大蔵 大輔)