ニコン、天体撮影専用デジタル一眼レフカメラ「ニコン D810A」、星雲を鮮やかに撮影

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2015/02/13 16:16

 ニコンイメージングジャパンは、本格的な天体撮影専用のニコンFXフォーマット対応デジタル一眼レフカメラ「ニコン D810A」を、5月下旬に発売する。価格はオープンで、実勢価格は42万円前後の見込み。

ニコン D810A

 一般的なデジタル一眼レフでは抑えている可視光域なかの赤寄りの光、Hα線の透過率を、撮像素子前面の光学フィルターの透過特性を見直すことで、従来機種「ニコン D810」と比較して約4倍に引き上げ、星雲を鮮やかに赤く映し出す天体撮影専用のデジタル一眼レフカメラ。

「D810」で撮影したオリオン大星雲

 光学ローパスフィルターレスで有効画素数3635万画素の35mmフルサイズCMOSセンサと、画像処理エンジン「EXPEED 4」を搭載。鮮やかで抜けのよいクリアな発色や、漆黒から純白まで繊細でニュアンスに富んだ階調を再現する。常用ISO感度域は、ISO200~12800で、最大ISO100相当までの減感や、ISO51200相当までの増感に対応する。

 露出モードは、通常の「P」「S」「A」「M」に加えて、長時間露光マニュアルモード「M*」を新たに搭載。「M*」モードでは連続撮影の「100コマ制限」が解除される4秒以上の長秒時で、4/5/8/10/15/20/30/60/120/180/240/300/600/900秒のシャッタースピード設定と、バルブ、タイムの設定ができる。

 ファインダーにシャッタースピードや絞りなど、撮影に必要な情報を表示するので、被写体から目を離すことなく構図を決定できる。また、水平位置を把握するための水準器を、常時赤く点灯する機能を備える。

 ライブビュー撮影時は、天体撮影でよく使用する30秒を超える長い露光時間に設定した場合、シャッタースピード30秒に相当するプレビューを表示。ライブビュー時は、「ニコン D810」同様、最大約23倍の拡大表示に対応する。

 「ニコン D810」から継承した天体撮影に便利な機能として、ブレを極力抑えた撮影ができる電子先幕シャッター、4秒以上の長秒シャッタースピード設定時にメモリカードの容量やバッテリ残量の許す限り撮影を継続するコマ数無限の連続撮影機能などを備える。

 光学フィルターを複数の周波数で振動させ、付着したゴミやホコリをふるい落とすイメージセンサクリーニング機能を含む「ニコンインテグレーテッドダストリダクションシステム」を搭載する。

 対応メディアは、コンパクトフラッシュカード(Type I、UDMA対応)、SDXC/SDHC/SDカード(UHS-I対応)。ボディ単体のサイズは幅146.0×高さ123.0×奥行き81.5mmで、重さは約980g。