ニコン、ミラーレス一眼市場に参入、「Nikon 1」を10月20日に世界同時発売

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2011/09/21 20:56

 ニコンは、9月21日、ミラーレス一眼カメラ「Nikon 1」として、5色のカラーバリエーションで展開する「Nikon 1 J1」と電子ファインダーをもつ「Nikon 1 V1」の2機種を、10月20日に世界同時発売すると発表した。国内では、パナソニック、オリンパス、ソニー、ペンタックスに続く参入で、ユニット交換式のGXRを擁するリコーも巻き込んで、ミラーレス一眼市場は戦国時代の様相を呈してきた。

レンズ交換式アドバンストカメラ「Nikon 1」

 記者会見では、木村眞琴社長が「ニコンだからこそできるカメラをつくりたいと思い、技術開発に何年も費やしてきた。そして、ようやく一眼レフやコンパクトの枠組みを超えた新しい映像表現を実現する新世代のデジタルカメラを今日、全世界に発表できる」と挨拶。今後は一眼レフカメラ「D」シリーズ、コンパクトデジタルカメラ「COOLPIX」に次ぐ新ブランドとして、ミラーレス一眼の「Nikon 1」ブランドを展開していく。

記者会見で挨拶する木村眞琴社長

 「Nikon 1 J1」「Nikon 1 V1」とも、撮像素子に有効1100万画素の13.2×8.8mmのCMOSセンサによる新規格「ニコンCXフォーマット」を採用。世界最多となる73点のフォーカスポイントをもつ撮像面位相差自動焦点(AF)システムによって、常にAFが追随する状態で1秒間に約10コマ、AF固定時では秒60コマという高速連続撮影を実現した。コントラストAF方式を併用する「アドバンストハイブリッドAFシステム」で、動画撮影時にもAFが作動する。1920×1080(60i)の高画質フルHD動画撮影に対応する。

 レンズマウントは、新開発の「Nikon 1マウント」。一眼レフのニコンFマウントとの互換性はないが、12月発売のマウントアダプタ「FT1」を介して、Fマウントレンズを装着することができる。

 撮影メニューは、静止画とその前後のわずかな時間を高解像度のスローモーション動画として記録する「モーションスナップショット」や、シャッターを切った前後の画像を自動的に撮影し、撮影完了後、ベストショットを自動的に選んで表示する「スマートフォトセレクター」などを搭載する。

 「Nikon 1 J1」は、ホワイト、ブラック、ピンク、シルバー、レッドの5色を揃える。ボディだけではなく、レンズ鏡胴部やキャップも同色で統一したデザインで、サイズは幅106.0×高さ61.0×奥行き29.8mmで、ボディ単体の重量は約234g。

5色で展開する「Nikon 1 J1」

 「Nikon 1 V1」は、外装素材にマグネシウム合金を使用し、高級感のあるデザインに仕上げた。約144万ドット(SVGA)の高解像度・高輝度・高コントラストの電子ビューファインダー(EVF)を備える。カラーはブラックとホワイト。サイズは幅113.0×高さ76.0×奥行き43.5mmで、ボディ単体の重量は約294g。

約144万ドットの電子ビューファインダーを備える「Nikon 1 V1」

 価格はオープンで、実勢価格は「Nikon 1 J1」のボディが5万9000円前後、「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6」(35mmフィルム換算27~81mm相当)がセットの「標準ズームレンズキット」が7万円前後、「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6」と「1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6」(35mmフィルム換算81~297mm相当)がセットの「ダブルズームキット」が9万円前後、ダブルズームキットの内容に加え、ピンクのハンドストラップ、ラッピングクロス、バヨネットフードをセットにした「ダブルズームキット ピンクスペシャルキット」が9万3000円前後の見込み。

 「Nikon 1 V1」は、ボディのみが8万9000円前後で、「1 NIKKOR 10mm f/2.8」(35mmフィルム換算27mm相当)がセットの「薄型レンズキット」が10万5000円前後の見込み。