沖電気など、世界で初めて異種材料の薄膜接合で実用レベルの量産化に成功

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2006/09/07 20:40

 沖電気工業(沖電気、篠塚勝正社長)と沖データ(前野幹彦社長)は9月7日、ページプリンタ用のLEDで、高密度や省電力化を実現する新技術「エピフィルムボンディング」を開発、量産化に成功したと発表した。「研究レベルではすでにあったが、量産化できたのは世界で初めて」(沖電気の杉本晴重・常務取締役常務執行役員兼技術戦略担当執行役員)という。<br />


 沖電気工業(沖電気、篠塚勝正社長)と沖データ(前野幹彦社長)は9月7日、ページプリンタ用のLEDで、高密度や省電力化を実現する新技術「エピフィルムボンディング」を開発、量産化に成功したと発表した。「研究レベルではすでにあったが、量産化できたのは世界で初めて」(沖電気の杉本晴重・常務取締役常務執行役員兼技術戦略担当執行役員)という。

 エピフィルムボンディングは、薄膜化した素材を、分子間接合力を利用して接合する技術。半導体の高密度化に寄与し、プリンタの小型化を図れるともに高画質化、省電力化が図れる。新技術を用いたLEDヘッドでは、搭載チップ数は約半分になり、金ワイヤー数は5分の1、基盤幅は3分の2まで小さくした。

 沖電気グループのプリンタ開発・販売会社である沖データはすでに新技術を採用した、LEDプリンタ「C3400n」を発売している。新型LEDヘッドでは、従来のLEDヘッドに比べ、体積を約半減させている。同社では量産化に成功したことを受け、他のカラーやモノクロのLEDプリンタに順次搭載していく予定。画質の良さ、コンパクトさをさらに押し出し、グローバルでシェアトップの米ヒューレット・パッカード(HP)に対抗するための差別化要素としていく。