日立製作所は、モノクロA4サイズの電子ペーパーディスプレイ「Albirey」とコンテンツ配信用アプリケーションやサーバーを組み合わせたシステムを世界で始めて製品化し、5月12日に発売した。

 電子ペーパーは、「紙」のように自然光の下でも見やすい上に薄くて軽いという特徴がある。さらに既存のITシステムと容易に連携でき、離れた場所からでもコンテンツの配信と管理ができる。そこで、同社が開発したA4の汎用モノクロ電子ペーパー「Albirey」を表示媒体とし、コンテンツ配信用サーバーや表示コンテンツのスケジューリングなどを行うシステムを整備し「電子ペーパーディスプレイソリューション」として実用化したもの。

 電子ペーパー「Albirey」は、ブリヂストン製のディスプレイモジュールを使い、駆動プロセッサ、無線LANモジュール、メモリ、バッテリーなどを一体化した反射型のディスプレイ。

 画面サイズが13.1型で解像度はXGA(1024×768画素)。メモリー性を有し、電源を切っても表示維持できるため、消費電力を大幅に軽減できる。バッテリーは主に書き換え時に利用され、1時間に1回の書き換えで約100日間の連続で稼働する。また、IEEE802.11b対応の無線LANも搭載し、半径100m以内にアクセスポイントを設置することで、離れた場所からコンテンツを配信できる。

 利用形態や規模に応じ、電子ペーパー数10枚のエントリーモデル、20-40枚のベーシックモデル、50枚-70枚のアドバンストモデル、80-100枚のエンタープライズの4つのラインアップがある。システムには電子ペーパーのほか、配信サーバー、無線LANルータ、配信管理アプリケーション、Microsoft SQL Server 2005 Standard、システム導入初期設定サービスを含む。価格は個別に見積もるが、エントリーモデルの最小構成で400万円から。出荷開始は06年7月の予定。

 従来の紙媒体での情報伝達と置き換えることで、紙媒体の印刷、現地までの搬送や掲出物の更新・貼替え作業などで要するタイムラグを解消。さらにコストの低減の効果も期待できる。同社では、電車や駅構内に設置する時刻表などの交通事業、ホテルロビーでのイベント案内といった利用を想定しているほか、コンビニで新製品情報や公レストランでのメニュー表示といった流通分野などでも順次拡大させていく方針。