CNC、偽サイトを判定するフィッシング・ファーミング詐欺防止システム

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2005/10/24 18:23

 クローバー・ネットワーク・コム(CNC、長嶋克佳社長)は、フィッシング詐欺とファーミング詐欺防止兼用の日本初のシステム「Doc Wall」を開発し、一般ユーザー向けに、専用ソフトの無償提供を開始した。

 クローバー・ネットワーク・コム(CNC、長嶋克佳社長)は、フィッシング詐欺とファーミング詐欺防止兼用の日本初のシステム「Doc Wall」を開発し、一般ユーザー向けに、専用ソフトの無償提供を開始した。

 同社はこれまで、電話番号履歴情報を利用した不正申込防止システム「Doc Bell」や、インターネット上での誹謗中傷・なりすましホームページ(HP)情報を収集・報告するサイバーパトロール「イーレポート」などを、大手クレジットや信販などに提供してきた。今回、「イーレポート」契約企業からの要請を受け、フィッシング詐欺やファーミング詐欺を防止するシステム「Doc Wall」を開発、正式サイトと認証できる約8000社の登録を完了した。

 「Doc Wall」は、同社が設置する認証センターと、ユーザー側に無償配布するソフトから構成。認証センターは、正規のHPのドメイン名・IPアドレスを登録するホワイトリストと、偽HPのドメイン名・IPアドレスを登録するブラックリストからなる。

 ユーザーに配布されるソフトは、いずれもソフトをインストールするだけで利用可能。なりすましHP、DNSサーバー乗っ取りやHostsファイル書換えなどによるファーミング詐欺も自動でチェックし、すべてに警告を発することができる。

 不正にリンク先URLを書換えられる場合なども、改ざんを検知して企業に報告するほか、なりすましHPやフィッシングメールを発見した場合は、自動的に、そのHPが存在した時間や該当するメールをブラックリストに記録・保管する機能も完備。また、この機能を利用し、契約企業や被害者に証拠提示できる機能も追加した。

 価格は、企業規模により異なるが、大手金融機関がフル機能を利用する場合で、契約金が2000万円、年間運用費用が2000万円から。Web認証登録費用が、年額10万円?200万円(顧客数により変動)。ただし、顧客数が1000万件以上の場合は別途相談。「イーレポート」の費用は年額180万円。同社では、08年に、同事業で30億円強の売上を見込んでいる。