ヤマハと富士フイルム、DVDの記録用レーザーで裏面にも描画する技術を開発

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2005/10/20 10:22



 ヤマハ(伊藤修二社長)と富士写真フイルム(古森重隆社長)は、記録型DVDドライブ装置のデータ記録用レーザーでレーベル面に描画できる「Labelflash((レーベルフラッシュ)技術」を共同開発した。

 プリンタやインクを用意する必要はなく、DVDドライブ装置と専用ディスクのみで、高解像度・高コントラストなモノクロ描画が可能。データ記録後にディスクを裏返して挿入すれば、表面から深さ0.6mmにある青紫色の描画専用色素をデータ記録用レーザーで透明化させ、濃淡を表現することができる。描画時間に合わせて最適な画像データ処理を実行し、高い解像度と階調の描画を行う。

 富士フイルム独自の機能性色素技術、精密薄膜塗布技術や平坦基板形成技術と、ヤマハがCD-Rドライブ開発で培った、ディスク信号面に印字や描画をする技術「DiscT@2」をベースに実現したもの。新開発のレーザー制御/ピックアップ駆動制御/回転制御、および画像データの高速信号処理などを「Labelflash」対応記録型DVDドライブ装置に組み込み、新開発の描画専用色素を採用した専用ディスクと組み合わせることで、データ記録時と同じ最適なフォーカシング状態での描画を実現。最短約5分で、耐振動性に優れ安定した描画を行うことが可能。

 この技術をビデオ用レコーダーに応用した場合、番組タイトル機能との連動や、記録したビデオ映像などから、容易にディスクレーベルを描画できる製品の開発も可能となる。

 両社は今後、多くのDVDドライブメーカーやレコーダーメーカー、ディスクメーカーに採用を働きかけ、同技術の普及拡大を図っていく。