日立ディスプレイズなど、裸眼で長時間見ても疲れにくい3D液晶を開発

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2005/09/15 10:22



 日立ディスプレイズ(森 和廣社長)とNTTアイティ(橋田幸雄社長)は、新立体画像表示原理「DFD方式」を使用し、疲労感なく裸眼で立体視できる9型ワイド高精細VGA/3D TFTディスプレイ液晶を製品化した。

 DFD方式は、透明なTFT液晶2枚を前後に配置し、その輝度比によって立体感を得る表示原理。従来の左右両眼に別々の画像を提示する方式が視覚疲労を与えるのに対し、同方式は両眼視線の「交点」と画像ピントの「調節点」(表示面)が一致するため、目に対する負担を軽減できる。

 TFT液晶に入力するインターフェイス信号には、デジタルRGB信号に奥行きZ信号を加えた「RGBZ方式」を採用。入力されたRGBと奥行きZ信号を基に、前面と後面用TFT液晶に輝度分配を行う。

 適用用途としては、アミューズメントや車載用途などを想定しており、アミューズメント向けには9型から15型まで、車載向けには3.5型から9型までを検討している。両社は06年度より量産化を計画し、順次規模拡大を図る予定。