ETCマイレージの還元率は最大9%以上! 交換方法や自動還元が損になるケースも解説
ETCマイレージサービス(以下、ETCマイレージ)は登録した者勝ちのお得なサービスです。登録しておけば対象の高速道路の料金を登録済みETCカードで支払ったときにポイント還元を受けられるうえに、平日の朝・夕方に割引を受けられます。年会費もかからないため、登録にあたってデメリットはありません。
さらに、NEXCO東・中・西日本の「深夜割引」は、今後、割引からETCマイレージへのポイント還元に変更される予定のため(当初は2025年3月末をめどに移行予定だったが7月以降に延期、実施時期は未定)、登録する意義が増えたといえるでしょう。
「ETCマイレージサービス」のトップ画面
とはいえ、面倒くさそうという理由で二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか。この記事では、ポイント還元率や登録方法、ポイントの交換方法までまとめました。ETCカードを持っていない方向けに、おすすめのクレジットカードもかんたんに紹介していますので、定期的に高速道路を利用するなら参考にしてください。
ここでは、ETCマイレージに登録するメリット・デメリットや、対象となる道路事業者について解説していきます。
最大のメリットは「ポイント還元」で、高速道路や利用回数によって異なるものの、最大9%以上の還元を受けられます。さらに、ETCマイレージに登録していると「平日朝夕割引」が適用され、対象道路を通行すると、平日6時から9時、17時から20時に割引を受けられます。割引率は1カ月あたりの走行回数によって異なります。
「平日朝夕割引」の割引額
デメリットはほぼありませんが、強いていうなら、ポイントに有効期限があること、ポイント交換に手続きが必要なことくらいです。繰り返しますが、登録して損をすることはありません。
ETCマイレージのポイント還元の対象となる道路事業者
ETCマイレージ対象外の高速道路は意外と多く、有名どころだと「阪神高速」や「首都高」などはポイントがつきません。
ETCマイレージのポイント(無料通行分)の利用が可能な道路事業者
深夜割引がETCマイレージヘのポイント還元に変更予定 2024年7月、NEXCO東・中・西日本がこれまで提供していた高速道路の深夜割引について見直しを発表しました。具体的な変更項目は、次のとおりです。
「深夜割引」の割引適用イメージの新旧比較(変更時期未定)
特に大きな変更点は「還元方法」です。これまでの深夜割引は、通行料金の30%が料金所にて差し引かれる仕組みでしたが、今後はETCマイレージまたはETCコーポレートカードへのポイント還元(ETCコーポレートカードの場合は請求時の直接割引)に変更になります。
さらに、愛知道路・広島道路・福岡北九州道路は、月間利用額が増えれば増えるほどポイントが加算されます。
例えば、広島高速道路を月間10,000円分通行すると、250ポイント獲得できます。
NEXCO東・中・西日本などでは、もともとのポイント還元率が高い代わりに、ポイントをまとめて交換しなければ還元率が下がってしまいます。
愛知道路、広島道路、福岡北九州道路では、利用額によってポイント還元率が大きく変動しますが、1,000ポイント単位から交換できます。
総括すると、いずれの道路事業者でも高速道路の月間利用額が増えれば増えるほど実質的なポイント還元率が高くなるしくみです。
ややこしいと感じるかもしれませんので、毎月の平均利用額ごとに、ポイント還元率・加算ポイント・交換レートまですべて踏まえた「実質ポイント還元率」を表にまとめました。
ETCマイレージは高速道路を利用すればするほどポイント還元率が上がります。つまり、ほとんど利用しない場合は恩恵はありませんが、年会費などはかからないので登録しておいたほうがお得です。
まずはインターネットの申し込みページに移動して「新規登録」をタップ(クリック)します。規約に同意したら、チェックを入れて「次へ」を押しましょう。
次のページでは、仮登録のためにメールアドレスを入力します。入力したアドレスあてに「ETCマイレージサービス事務局」からメールが届くので、メール記載のURLにアクセスして、次のような必要事項を入力していきましょう。
・氏名
・生年月日
・住所
・電話番号
・車載器番号
・車両番号
・ETCカード番号と有効期限
申込画面では、ポイントの自動還元サービスについて選択できますが、基本的には「希望する」にチェックを入れておいて問題ありません。申し込みが完了するとメールでマイレージIDが届くため、忘れないうちに控えておきましょう。
ETCカードの発行を前提に、おすすめのクレジットカードについてかんたんにまとめました。
参考までに、筆者は楽天市場・楽天証券などのサービスを利用するため、楽天カードにてETCカードを発行しています。年会費無料にする条件だけでなく、普段利用しているサービスなどを踏まえ、最適なクレジットカードに申し込みましょう。
インターネットの場合、マイレージ IDとパスワードを入力して会員サイトにログインした後、画面上部にある「ポイント交換」のタブをタップして、画面の指示に沿って手続きを進めていきます。ポイントには翌年度の3月末までの有効期限があるため、早めに交換しておきましょう。
ここでは、自動還元を利用すべきかどうかを詳細に検証しているため、ETCマイレージをもっと賢く利用したい方は参考にしてください。
自動還元の問題点は、指定単位に到達しないと交換できないことです。ポイントが貯まるスピードが遅い場合は、還元される前に有効期限を迎えてしまいます
前提として、ETCマイレージのポイントは「翌年度の3月末」に有効期限を迎えます。すなわち、1年間で自動還元の交換単位に達するだけのポイントを貯められるかどうかが重要です。これを踏まえ、自動還元に到達するための毎月の平均利用額を表にまとめました。
「自動還元」を利用すべき毎月の平均利用額
ただし、たとえ上記の表にまとめた利用額を超えていても、端数は自動還元されないため無駄になってしまう可能性があります。自動還元を設定している方も、毎年3月20日以降にポイントの残数を確認し、必要に応じて3月末までに手動交換しましょう。
ただし、複数のETCカードや車載器を持っている場合は、新しく登録する必要があります。
ETCマイレージサービスのメリット
検索すると「ETCマイレージサービスは2022年3月末に新規登録を終了した」と記載されてますが、あくまで一部道路事業者の話であり、すべてのサービスが終了したわけではありません。
ちなみに、阪神高速道路は2021年3月、神戸市道路公社では2024年3月にそれぞれETCマイレージサービスを終了しています。
■Profile
北川 和哉
専業ライター。ファイナンシャル・プランニング2級資格を保有。2021年から投資を始め、NISAやiDeCo、小規模企業共済、個別株などに幅広く投資。企業の財務分析が得意で、継続的に配当金を受け取る「自分年金」を作っている。
さらに、NEXCO東・中・西日本の「深夜割引」は、今後、割引からETCマイレージへのポイント還元に変更される予定のため(当初は2025年3月末をめどに移行予定だったが7月以降に延期、実施時期は未定)、登録する意義が増えたといえるでしょう。

とはいえ、面倒くさそうという理由で二の足を踏んでいる方も多いのではないでしょうか。この記事では、ポイント還元率や登録方法、ポイントの交換方法までまとめました。ETCカードを持っていない方向けに、おすすめのクレジットカードもかんたんに紹介していますので、定期的に高速道路を利用するなら参考にしてください。
ETCマイレージとは? 登録して損はないサービス!
ETCマイレージとは、登録済みETCカードの利用でポイントが貯まり、そのポイントを還元額(無料通行分)に交換して高速料金の支払いに使えるサービスです。事前に登録が必要ですが、年会費などは一切かからないため、対象の高速道路・有料道路を一定以上通行する方なら登録しておいて損はありません。ここでは、ETCマイレージに登録するメリット・デメリットや、対象となる道路事業者について解説していきます。
ETCマイレージに登録するメリットとデメリット
ETCマイレージは基本的にデメリットがなく、メリットばかりのサービスです。最大のメリットは「ポイント還元」で、高速道路や利用回数によって異なるものの、最大9%以上の還元を受けられます。さらに、ETCマイレージに登録していると「平日朝夕割引」が適用され、対象道路を通行すると、平日6時から9時、17時から20時に割引を受けられます。割引率は1カ月あたりの走行回数によって異なります。

デメリットはほぼありませんが、強いていうなら、ポイントに有効期限があること、ポイント交換に手続きが必要なことくらいです。繰り返しますが、登録して損をすることはありません。
ポイント還元の対象となる道路会社の一覧
普段利用する高速道路がETCマイレージの対象外だと登録する意義が薄くなるため、あらかじめ確認しておきましょう。なお、ポイント還元の対象外ですが、ポイントの利用はできる道路事業者もいくつかあります。
ETCマイレージ対象外の高速道路は意外と多く、有名どころだと「阪神高速」や「首都高」などはポイントがつきません。

深夜割引がETCマイレージヘのポイント還元に変更予定 2024年7月、NEXCO東・中・西日本がこれまで提供していた高速道路の深夜割引について見直しを発表しました。具体的な変更項目は、次のとおりです。

特に大きな変更点は「還元方法」です。これまでの深夜割引は、通行料金の30%が料金所にて差し引かれる仕組みでしたが、今後はETCマイレージまたはETCコーポレートカードへのポイント還元(ETCコーポレートカードの場合は請求時の直接割引)に変更になります。
ETCマイレージのポイント還元率とシミュレーション
ETCマイレージのポイント還元率は最大9%以上です。実質的なポイント還元率は、利用する高速道路や利用頻度、ポイントの交換単位によって異なるため、具体的にどのくらいお得になるのか試算しておきましょう。道路事業者ごとにポイント還元率を比較
ETCマイレージにおけるポイントの付き方は、道路事業者や月間利用額によって差があります。
さらに、愛知道路・広島道路・福岡北九州道路は、月間利用額が増えれば増えるほどポイントが加算されます。

例えば、広島高速道路を月間10,000円分通行すると、250ポイント獲得できます。
道路事業ごとにポイントの交換単位が異なる
ETCマイレージで貯まったポイントは、還元額へ交換することで初めて高速道路で使えます。ポイントから還元額への交換単位、交換レートも道路事業者によって異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。
NEXCO東・中・西日本などでは、もともとのポイント還元率が高い代わりに、ポイントをまとめて交換しなければ還元率が下がってしまいます。
愛知道路、広島道路、福岡北九州道路では、利用額によってポイント還元率が大きく変動しますが、1,000ポイント単位から交換できます。
総括すると、いずれの道路事業者でも高速道路の月間利用額が増えれば増えるほど実質的なポイント還元率が高くなるしくみです。
ポイント還元率のシミュレーションを実施
ETCマイレージのポイント還元率を試算するには、毎月平均していくら高速道路を利用しているか考えるのが先決です。ポイントの有効期限は、付与されたタイミングにかかわらず「翌年度の3月末まで」です。ポイントを貯めてから交換できるまでの期限は長くて1年なので、年間のポイント獲得数によって交換レートが変わります。ややこしいと感じるかもしれませんので、毎月の平均利用額ごとに、ポイント還元率・加算ポイント・交換レートまですべて踏まえた「実質ポイント還元率」を表にまとめました。

ETCマイレージは高速道路を利用すればするほどポイント還元率が上がります。つまり、ほとんど利用しない場合は恩恵はありませんが、年会費などはかからないので登録しておいたほうがお得です。
ETCマイレージに新規登録する手順
次に、実際にETCマイレージに登録する手順について解説します。まずはインターネットの申し込みページに移動して「新規登録」をタップ(クリック)します。規約に同意したら、チェックを入れて「次へ」を押しましょう。

次のページでは、仮登録のためにメールアドレスを入力します。入力したアドレスあてに「ETCマイレージサービス事務局」からメールが届くので、メール記載のURLにアクセスして、次のような必要事項を入力していきましょう。
・氏名
・生年月日
・住所
・電話番号
・車載器番号
・車両番号
・ETCカード番号と有効期限
申込画面では、ポイントの自動還元サービスについて選択できますが、基本的には「希望する」にチェックを入れておいて問題ありません。申し込みが完了するとメールでマイレージIDが届くため、忘れないうちに控えておきましょう。
ETCカードの発行におすすめのクレジットカード
ETCマイレージヘの登録にはETCカードが必須です。ETCカードはクレジットカードの付帯サービスなので、ETCカードをお持ちでない方は、ETCカード単体またはクレジットカードとETCカードをセットで新規に発行する必要があります。ETCカードの発行を前提に、おすすめのクレジットカードについてかんたんにまとめました。

参考までに、筆者は楽天市場・楽天証券などのサービスを利用するため、楽天カードにてETCカードを発行しています。年会費無料にする条件だけでなく、普段利用しているサービスなどを踏まえ、最適なクレジットカードに申し込みましょう。
ETCマイレージにおけるポイントの交換方法
ETCマイレージでポイントが貯まったら、還元額に交換してはじめて高速料金の支払いに使えます。ポイントの交換方法「インターネット(推奨)」「自動音声ダイヤル」「ナビダイヤル」の3種類です。インターネットの場合、マイレージ IDとパスワードを入力して会員サイトにログインした後、画面上部にある「ポイント交換」のタブをタップして、画面の指示に沿って手続きを進めていきます。ポイントには翌年度の3月末までの有効期限があるため、早めに交換しておきましょう。
ETCマイレージは自動還元だと損になるのか検証してみた
ETCマイレージのポイント交換方法には、インターネットや電話のほかにも「自動還元」という方法があります。ポイントを自動交換できて便利ですが、ポイントの有効期限を理解しておかないと期限切れになってしまうことも。ここでは、自動還元を利用すべきかどうかを詳細に検証しているため、ETCマイレージをもっと賢く利用したい方は参考にしてください。
自動還元のしくみと注意点
ETCマイレージの「自動還元」とは、ポイントが指定単位に到達したとき、翌月20日に手続きなしで還元額に交換してくれるサービスです。交換単位は固定で、自由に決められません。自動還元の問題点は、指定単位に到達しないと交換できないことです。ポイントが貯まるスピードが遅い場合は、還元される前に有効期限を迎えてしまいます
自動還元を利用すべき人の特徴
自動還元を利用すべきなのは、毎月平均して高速道路の通行料金が4,000円~6,000円以上の方です。前提として、ETCマイレージのポイントは「翌年度の3月末」に有効期限を迎えます。すなわち、1年間で自動還元の交換単位に達するだけのポイントを貯められるかどうかが重要です。これを踏まえ、自動還元に到達するための毎月の平均利用額を表にまとめました。

ただし、たとえ上記の表にまとめた利用額を超えていても、端数は自動還元されないため無駄になってしまう可能性があります。自動還元を設定している方も、毎年3月20日以降にポイントの残数を確認し、必要に応じて3月末までに手動交換しましょう。
ETCマイレージに関するよくある質問
ETCマイレージを2台目の車に登録できる?
ETCマイレージは、自動車が2台目でも新しく登録する必要はありません。ETCカードさえ同じなら、登録した車や車載器以外で利用しても、同じくポイント還元を受けられます。ただし、複数のETCカードや車載器を持っている場合は、新しく登録する必要があります。

ETCマイレージはほかの割引と併用できる?
ETCマイレージはほかの割引と併用できます。休日割引や障害者割引などが適用される場合、割引された金額に対してポイントが付与されるしくみです。ETCマイレージが終了するのはいつ?
ETCマイレージが終了するというのは誤りです。検索すると「ETCマイレージサービスは2022年3月末に新規登録を終了した」と記載されてますが、あくまで一部道路事業者の話であり、すべてのサービスが終了したわけではありません。
ちなみに、阪神高速道路は2021年3月、神戸市道路公社では2024年3月にそれぞれETCマイレージサービスを終了しています。
まとめ:ETCマイレージサービスはポイント還元率が最大9%以上とお得
ETCマイレージサービスは、ポイント還元や割引を受けられるため、実質的に高速料金が安くなります。年会費はかからないうえに、インターネットから誰でもかんたんに登録できるため、ETCカードとETC車載器を用意したうえで登録しておきましょう。■Profile
北川 和哉
専業ライター。ファイナンシャル・プランニング2級資格を保有。2021年から投資を始め、NISAやiDeCo、小規模企業共済、個別株などに幅広く投資。企業の財務分析が得意で、継続的に配当金を受け取る「自分年金」を作っている。
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