• ホーム
  • トレンド
  • 学生向け「e-Govデータコンテスト」受賞作品を決定、表彰式開催

学生向け「e-Govデータコンテスト」受賞作品を決定、表彰式開催

時事ネタ

2023/12/15 10:00

 デジタル庁は12月10日に、学生向けコンテストである「e-Govデータコンテスト」の表彰式を行った。

デジタル庁で行われた「e-Govデータコンテスト」表彰式の様子

デジタル庁で12月10日に表彰式を開催

 魅力をアピールしたい地域を選定して、その地域が抱える課題に対して、デジタル庁が運営する「e-Govデータポータル」のオープンデータを使用した原因分析をもとに解決策を提言する作品を9月26日~11月6日の期間に募集し、45チーム・104名の応募者から、審査の結果、「最優秀賞」「データ分析賞」「施策アイデア賞」を決定した。
 
「e-Govデータコンテスト」には多数の応募があった

 最優秀賞に選ばれたのは、武蔵野大学の濱田一輝さんによる「北海道における新しい鉄道のあり方」で、北海道富良野市における半デマンド型交通の少人数輸送の乗客型、車両搭載可能な車載型の未来型鉄道RACo(受賞者提案)を提案した。

 データ分析賞は、西武学園文理高等学校の井内煌惺さんによる「定住人口・観光来訪者数の増加に繋げる狭山の公共交通の改善策」と、雲雀丘学園高等学校の今津若菜さん・白井佳穂さん・山本美貴さん・鈴木彩華さん・竹本雅美さんによる「フレイル予防に関するデータ収集方法の提案」が受賞した。

 「定住人口・観光来訪者数の増加に繋げる狭山の公共交通の改善策」では、埼玉県狭山市と環境が類似している自治体のうちバス利用が活発な自治体と狭山市のコミュニバスのルートを比較して、独自の評価方法を構築するとともに、その評価方法を用いて狭山市のオリジナルルートを作り最適なルートを提案した。

 一方、「フレイル予防に関するデータ収集方法の提案」では、フレイルの評価基準の1つである「ペットボトルのキャップが開けにくい」に着目し、人が集まるスーパーマーケットで無料ペットボトルを配布するイベントを実施し、目の前でペットボトルを開けるという簡易で効果的な評価方法を提案している。

 施策アイデア賞には、早稲田大学係属早稲田実業学校高等部の井口里紗さんによる「秋田県育ちの子ども増加計画」と、弘前大学の佐々木慎一朗さん・下倉祐太さんによる「MediaGO ローカル版―青森県下北地域編:メディカルツーリズムで医療アクセス改善―」が選ばれた。

 「秋田県育ちの子ども増加計画」では、「子どもをここで育てよう」と家族を惹きつけるために、「居住地」「お金」「子どもの成長を助ける場」に着目して課題を抽出し、解決策を検討するとともに、BuSという学校と公共施設を結ぶスクールバスと、バーチャルカウンセラーがスクールカウンセリングを行うという施策を提案している。
 
「MediaGO ローカル版―青森県下北地域編:
メディカルツーリズムで医療アクセス改善―」プレゼンテーションの様子

 「MediaGO ローカル版―青森県下北地域編:メディカルツーリズムで医療アクセス改善―」では、今後地域の財政規模、交通インフラの縮小によって、地域住民の医療アクセス悪化、財政負担増加の懸念がある青森県下北地域における、遠方の病院に行き観光も楽しむプランで医療予約と移動手段を同時に提供する医療観光を提案した。

 「e-Govデータポータル」は行政機関などが保有する公共データのうち、オープンデータとして提供するものを対象としてカタログを整備し、横断的な検索を可能としたサイト。同サイトを活用すると、国のオープンデータを自身のプロジェクトや業務に役立てることができる。
ギャラリーページ