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2024年春に相鉄も導入決定! 鉄道“乗車ポイント”はモバイルでさらにお得!

 相鉄グループの相模鉄道(相鉄)は、同グループの新たな共通ポイントサービス「相鉄ポイント」と交換可能な「相鉄ポイントマイル」を2024年3月に開始すると発表した。相鉄ポイントマイルは3通りの方法でたまり、小児(小児用PASMO)の場合、運賃の50%のマイルを付与し、実質小児運賃の半額(大人の4分の1相当)で乗れるようにすることで、ファミリーや子どものほしいカップルに選ばれる沿線を目指す。今回は、この「相鉄ポイントマイル」を基準とし、関東エリアの主要鉄道会社の乗車ポイント(マイル)サービスと小児運賃の扱いをまとめた。

スマートフォンで使える交通系ICカードのモバイルサービスは、
2023年11月現在、全国で三つ。オンラインで完結するので居住地問わず利用できる

お得を追求するならウェブ登録は必須 小児の扱いは各社まちまち

 

相鉄/相鉄ポイントマイル(相鉄ポイント) ※2024年3月開始


 相鉄は、従来の回数券に相当するサービスとして、「相鉄Styleアプリ」に登録したPASMOで同一運賃区間を月10回以上利用すると、利用回数に応じて最大8%のマイルを付与する。さらに、回数を問わず、小児(小児用PASMO)で乗車すると運賃の50%、モバイルPASMO(Apple PayのPASMO含む)で乗車すると運賃の3%のマイルを付与するほか、相鉄線と相鉄バスを同日に同一PASMOで利用した場合に10マイルを付与する。このため、大人はモバイルPASMO、小児は小児用PASMOが最もお得だ。
 
相鉄線内で完結する区間の場合、大人はモバイルPASMO、
小児は小児用PASMOが最もお得だ

JR東日本/JRE POINT


 JR東日本は、従来の回数券に相当するサービスとして、JRE POINT WEBサイトに登録済みSuicaで同一月内にJR東日本の在来線の同一運賃区間を月10回乗車すると運賃1回分、11回以上乗車すると運賃10%相当をJR東日本グループの共通ポイント「JRE POINT」で付与する「リピートポイントサービス」を提供している。別途、「在来線乗車ポイント」(「JRE POINTステージ」鉄道カテゴリ対象)として、ウェブ登録済みSuicaカードで乗車すると0.5%、モバイルSuicaで乗車すると2%のポイント進呈するため、フリーパスなどの企画乗車券を除くとモバイルSuicaでの乗車が最もお得だ。
 
モバイルSuicaなら常時2%還元するJR東日本の
「在来線乗車ポイント」

 なお、相鉄ポイントマイルのような小児運賃に対する特別なポイント還元はないが、こども用Suicaを子ども本人名義でJRE POINT WEBサイトに登録すると、大人と同様の扱いとなる。
 

東武鉄道/トブポマイル(TOBU POINT)


 東武鉄道は、東武グループの共通ポイント「TOBU POINT(トブポ)」に登録済みPASMOで乗車すると、TOBU POINTなどに交換可能な「トブポマイル」がたまるサービスを提供している。

 トブポマイルのうち、東武線の利用金額の3%のマイルがたまる「おでかけマイル」はモバイルPASMOのみが対象となっており、モバイルPASMOでの乗車が最もお得だ。もう一つの「リピートマイル」はモバイルPASMO・PASMOカードとも対象で、同一月内に同一運賃区間を8回以上乗車すると最大12%のマイルがたまる。小児についても、「TOBU POINTアプリ」に小児用PASMOを登録するとリピートマイルをためることは可能だが、TOBU POINTへの交換はできない。
 
トブポマイル「おでかけマイル」はモバイルPASMOのみ
(モバイルサービスを利用できない小児は対象外)

京王電鉄/京王トレインポイント(京王ポイント)


 京王電鉄は、「京王アプリ」に登録したPASMOで京王線・井の頭線に乗車すると、グループ共通ポイント「京王ポイント」などと交換できる「京王トレインポイント」がたまる鉄道乗車ポイントサービスを10月1日に開始した。京王トレインポイントは大人と小児ではたまり方が異なり、小児運賃(小児用PASMO)での乗車は、1回の乗車ごとに同社線の乗車運賃の50%分の京王トレインポイントがたまる。つまり実質小児運賃の半額(大人運賃の4分の1相当)で乗車できる。
 
「京王トレインポイント」は
2023年10月にスタートしたばかり

 これに対して、大人運賃(PASMO)での乗車は、同一月内の同一運賃金額区間を5回以上乗車すると、乗車回数に応じて1~14%の京王トレインポイントがたまる。なお、鉄道乗車ポイントサービスの開始に先立ち、8月31日に普通回数乗車券、時差回数乗車券、土・休日割引回数乗車券の発売を終了している。
 

小田急電鉄/小田急ポイント


 小田急電鉄は、事前に登録したPASMOで小田急線に乗車すると、条件を満たす乗車回数に応じたポイント付与率でポイントを付与するサービス「小田急おでかけポイント」を提供している。大人は、同一月内に同一運賃区間ごとに2回以上乗車するとポイント付与対象となり、乗車運賃に対して0.5%から最大12%の小田急ポイントを付与する。対して子どもは乗車1回から一律2%付与する。

 別途、小田急沿線における子育て応援ポリシー「こどもの笑顔は未来を変える。Odakyu パートナー宣言」に基づき、22年3月12日から、小児IC運賃を「全区間一律50円」に引き下げており、小児の場合、交通系ICカード(小児用PASMO・こども用Suica)を利用すれば、いつでもきっぷを買って乗車するよりもお得だ。
 
他社に先駆け、2022年4月1日にスタートした
「小田急おでかけポイント」

西武鉄道/SEIBU Smile PONT


 西武鉄道は、「西武の乗車ポイント」として、西武グループ共通会員サービス「SEIBU PRINCE CLUB」に登録(スマイルリンク)したPASMOを使い、特定の条件で西武線に乗車すると、ホテルやレジャー施設を含む加盟店で使えるグループ共通ポイント「SEIBU Smile POINT」がたまるサービスを提供している。

 今年4月1日に開始した新たな乗車ポイントサービス「リピートプラス」は、同一月内に同一運賃区間を5回以上乗車すると、利用回数に応じ、カード型PASMOの場合は利用金額の2~9%、モバイルPASMOの場合は同5~12%のポイントがたまる。小児も、小児用PASMOを登録すると(保護者の登録も必須)、大人同様、「リピートプラス」や「おでかけプラス」によるポイント進呈の対象となる。

 ちなみに10月・11月に限り、本来なら「リピートプラス」のポイント付与対象外となる、同一月内同一運賃区間3回・4回の乗車でも50ポイントを進呈し、5回以上乗車した場合は本来の進呈ポイント数に50ポイントをプラスする「リピートプラス 3回乗るだけキャンペーン」を実施している。
 
西武鉄道「リピートプラス 3回乗るだけキャンペーン」を実施中
(11月末まで・要事前エントリー)

関西エリアでも広がる乗車ポイントサービス

 今回取り上げたJRE POINTをはじめとする沿線共通ポイントは、一般的な店舗独自ポイントと比較して、ポイントがたまる・使えるシーンが多い。相鉄ポイントマイルに相当するサービスを提供していないため今回は除外した東急電鉄も、沿線の商業施設などでたまるポイントサービス「TOKYU POINT」を展開している。

 関西エリアでも同様のポイントサービス・乗車ポイントサービスを導入する鉄道事業者が増えており、11月6日に近畿日本鉄道(近鉄)は、ICOCA(モバイルICOCA含む)で近鉄線を利用するとポイントを付与する「近鉄ICOCAポイント還元サービス」を24年2月に開始すると発表した。

 これらポイントサービスは自発的に登録する必要があり、しかも乗車ポイントサービスは、PASMOやSuicaの番号を登録しない限り、ポイントは付与されない。このため、いつでもどこでも、ポイントをためてお得に生活したい場合は、面倒でも各ポイントサービスを登録しよう。しかも、小児用PASMOやこども用Suicaで乗車すると、もともと安価な小児運賃の実質負担がさらに下がる鉄道事業者もあるので保護者は要チェックだ。(BCN・嵯峨野 芙美)


※本記事は2023年11月10日時点の情報です。各ポイントサービスの詳細は公式サイトなどでご確認ください。
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