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横浜・旧上瀬谷通信施設跡地に「ジャパンコンテンツを活用した次世代型テーマパーク」開業に向けて事業予定者決定

暮らし

2023/09/16 08:00

 横浜市は9月14日、旧上瀬谷通信施設地区「観光・賑わい地区」の事業予定者が三菱地所に決定したと発表した。

「KAMISEYA PARK(仮称)」のコンセプト

「KAMISEYA PARK(仮称)」、VRなどの活用も想定

 旧上瀬谷通信施設地区「観光・賑わい地区」については、「テーマパークを核とした複合的な集客施設」の立地を目指し、2月24日から事業者の公募を開始。地権者で構成するまちづくり協議会と調整したうえで、事業予定者を三菱地所に決定した。今後は、三菱地所と連携して計画を具体化し、周辺のインフラ整備などを推進していく。

 三菱地所は、ジャパンコンテンツと最先端のジャパンテクノロジーを活用した、ジャパンコンテンツとのリアルな場でのタッチポイントとなる次世代型テーマパーク「KAMISEYA PARK(仮称)」を観光・賑わい地区の中心に導入し、ワールドクラスのテーマパークに相応しい規模(敷地面積約51ha)で計画している。開業は2031年頃の予定。開業時の総来街者数は、年間で約1200万人を見込み、段階的に年間1500万人超を目指す。
 
次世代型テーマパークのイメージ

 テーマパークゾーンは、「最先端のエンターテイメントが集まるエリア」、「子どもから大人まで楽しめるエリア」、「スリルあふれるエリア」など、特徴のある複数のエリアにゾーニングし、世代を問わず多くの人々が世界観に没入できる空間を創る。また、テーマパークのエンターテイメント体験を高めるために、最先端のジャパンテクノロジーを活用する。あわせて、DX技術を活用することで、リアルのテーマパーク体験とバーチャル空間での体験を融合し、さらなる体験価値の向上を目指すとともに、テーマパーク来場前や来場後もバーチャル空間を活用した体験機会を創出する。

 駅前ゾーンでは、テーマパークのグッズショップやコンビニ、ドラックストアなど、テーマパーク来場者の利便性向上に寄与するテナントを誘致するとともに、カフェ、レストランなど、市民や地域の人々が、日常的に利用できるバラエティ豊かな店舗を集積させた商業施設を設けることにより、さらなる賑わいづくりを行う。

 公園隣接ゾーンは、都市公園との結節点であることや、GREEN×EXPO 2027会場跡地であることに鑑み、「農と食」や「Well-being」など、自然・人・社会が調和する新しいライフスタイルを提案する、自然をコンセプトとした商業施設を導入する。

 環4西ゾーンでは、空港や主要ターミナル駅などからのバス路線を受け止めるバスターミナルなどを整備し、広域からのアクセスを強化する。将来開発用地を確保し、テーマパーク開業時は地域の賑わい創出に資する暫定利用を検討する。

 各施設の運営状況や社会・地域情勢を鑑み、テーマパークのエリアの拡張や、ホテルなど新たな機能の導入など、段階的な開発により、集客の維持・向上を図りながらまちづくりを進めていく。

 地区全体の計画としては、周辺道路の混雑緩和やスムーズな移動手段の確保といった課題に対して、国内外の来街者の多様なニーズに対応するため、複数の交通手段が連携した効率的な交通体系の構築を検討する。

 テーマパーク来場者以外も楽しめるまちとして一体的な賑わいを創出するため、観光・賑わい地区と公園・防災地区の間で異なる性質をもつオープンスペース(無料ゾーン)を整備し、「誰もが歩いて楽しめる居心地のよい歩行者空間の創出を目指す。歩行者にとって安全で快適な空間づくりの実現に向け、交通拠点(新駅や駐車場など)と各ゾーンを歩車分離された歩行者動線でつなぎ、ウォーカブルな空間の創出を目指す。

 観光・賑わい地区では、輸送能力の確保とともに、移動自体の楽しさ享受や多様な移動ニーズに対応することを目指し、多様なモビリティの導入を検討する。

 横浜市の緑の10大拠点の1つであり、周辺に樹林地(市民の森)が存在しているなど、「上瀬谷のもつ多様なポテンシャル」と「自然を基盤とした解決策(Natura-based Solusions:NbS)」の掛け合わせによるグリーンイノベーションにより、環境と経済が両立した取り組みを進める。環境共生型のライフスタイルの浸透やウェルビーイングの向上など、GREEN×EXPO 2027での実証の流れを継承し、未来に向けた持続可能なグリーン社会の実現を目指す。

 農業振興地区との連携では、観光・賑わい地区の店舗に、農業振興地区で収穫された農産物を活用することを検討する。物流地区との連携では、観光・賑わい地区で日本全国からの産地直送の飲食・物販事業を展開することを検討する。公園・防災地区との連携では、観光・賑わい地区の公園隣接ゾーンに、都市公園との結節点としての自然を楽しめる商業空間を作る。
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