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エディオンの2024年3月期第1四半期連結決算 外向き消費増加の影響で売上高は2.4%ダウン

経営戦略

2023/08/04 19:00

 エディオンの2024年3月期第1四半期(以下、1Q)の連結決算は、売上高が1609億4100万円で前年同期比2.4%の減収だった。営業利益は17億7100万円(同43.2%減)、経常利益は18億9300万円(同36.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は10億9300万円(同49.6%減)で、1Qは減収減益だった。

エディオンの2024年3月期1Qは減収減益

前年好調だったエアコンの販売実績は14.7%減に

 昨年は6月中旬以降に猛暑日が続き、エアコンの販売が大きく伸長。また、冷蔵庫や洗濯機、携帯電話なども四半期を通して好調に推移した。1Qの減収は前年の好調さに加えて、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う外向き消費の影響を受けたとエディオンでは見ている。

 実際に主要商品の販売動向を見ると、1Qは主要商品のすべてが前年割れという状況だ。テレビは前年同期比9.8%減で依然として低迷状態が続いている。エアコンも前年が好調だったため、今期は14.7%減と大きくダウン。

 白物家電の冷蔵庫は4.7%減、洗濯機も3.8%減で、パソコンは7.9%減。携帯電話も1.9%減で前年実績に届かず、エディオンで力を入れている太陽光発電システムやリフォーム事業のELSも8.9%減となった。
 
ELS事業の実績は前年割れだが、
2年前以前よりは実績はアップしている

低粗利益商品の販売構成比増加で粗利益は4.2%減

 1Qの売上高は2.4%減だが、原価率は前年の69.3%から69.9%へアップ。必然的に粗利益は4.2%減とダウンした。この粗利益ダウンは粗利益が高いエアコンの売上構成比が低下したことと、粗利益の低いゲームや玩具の売上構成比が逆に上昇したためという。

 販管費は前年よりも減少したが、その減少率は1.7%。販管費額はダウンしたが、販管費率は逆に0.2ポイント上昇した。

 これは結果的に営業利益を減少させ、営業利益は前年1Qから43.3%と大きく減少。営業外収益の増加と営業外費用の減少もあって、経常利益の減少率は36.3%と営業利益よりも減少幅は少ない。しかし、特別利益の減少と特別損失の増加によって当期純利益は前年同期比49.7%減と営業利益よりも減少幅は大きくなっている。

 この流れを経営指標で見ると、粗利益率は前年から0.6ポイントダウンの30.1%で、販管費率は同0.2ポイントアップの29.0%。

 各利益率では、営業利益率が0.8ポイントダウンの1.1%で、経常利益率は0.6ポイントダウンの1.2%。当期純利益率は0.6ポイントダウンの0.7%となっている。
 
1Qの業績は各経営指標で見てもダウンしたことが分かる

 第2四半期累計の連結売上高予想は前年同期比4.5%増の3670億円で、営業利益は同25.8%増の130億円、経常利益も同27.8%増の130億円と見ている。最終的な当期純利益は85億円で同20.2%増と、増収増益予想だ。
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