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お花見や歓迎会の開催は3割を下回る、東京商工リサーチの調査

データ

2023/04/19 18:00

 東京商工リサーチは4月18日に、全国の企業を対象に実施した、2023年「お花見、歓迎会・懇親会に関するアンケート」の結果を発表した。同調査は、4月3日~11日の期間に行われ、4423社から有効回答を得ている。

規制緩和が進んだ結果、
お花見、歓迎会・懇親会を開催した企業は27.9%に

都道府県別の開催率は秋田県がトップ

 調査結果によれば、お花見、歓迎会・懇親会を開催した企業は、新型コロナ禍前(2019年)が51.8%だったのに対して、新型コロナ禍で春先に都市部を中心にまん延防止等重点措置が発令された2022年は5.3%に急減。そして、新型コロナ禍による規制の緩和が進んだ2023年には27.9%に上向いた。

 新型コロナ禍前から、お花見などの開催は企業の半数に留まっていたが、そこに新型コロナ禍で若者の酒席や宴会離れに拍車がかかり、開催率は1桁台に激減している。2023年になり、新型コロナ禍も出口が見えかけたものの、お花見、歓迎会・懇親会の開催率は3割に届かず、新型コロナ禍前には及ばなかった。

 企業規模別では、大企業の開催率が34.8%と前年(4.4%)から30.4ポイント回復したものの、新型コロナ禍前(63.3%)を28.5ポイント下回っている。中小企業の開催率は26.9%で、こちらも前年(5.5%)から21.4ポイント改善したものの、新型コロナ禍前(50.1%)からは23.2ポイント下回った。

 都道府県別でみると、2023年にお花見、歓迎会・懇親会を開催した企業の所在地は、秋田県(46.5%)がもっとも多く、以下「熊本県」(42.8%)、「鹿児島県」(41.9%)、「佐賀県」(40.0%)、「岡山県」(39.0%)が続いており、開催率が4割超に達したのは、東北が1県、九州が3県の計4県となっている。

 開催率がもっとも低かったのは「栃木県」(12.9%)で、「奈良県」(15.6%)、「徳島県」(15.7%)、「静岡県」(17.0%)、「山梨県」(17.2%)がそれに続いた。

 大都市圏での開催率は、東京都が28.3%、大阪府が28.1%、神奈川県が22.8%、愛知県が25.3%、福岡県が29.7%と、いずれも30%に届いていない。
 
2022年末実施の忘・新年会に関する調査と比較すると、
企業における歓迎会・懇親会の滞在時間や
参加人数などに対する制限は緩和傾向に

 2023年にお花見、歓迎会・懇親会を「開催した(予定を含む)」と答えた企業(1206社)に、歓迎会や懇親会の開催に制限を設けているかを尋ねたところ(複数回答)、「制限は設けていない」(78.9%)が最多となり、以下「二次会の開催を制限している」(11.8%)、「参加人数に上限を設けている」(11.2%)、「滞在時間に上限を設けている」(5.3%)が続いている。

 2022年12月に実施した、忘・新年会に関するアンケート調査の結果と比較すると、滞在時間や参加人数などへの制限は緩和傾向にあり、「制限は設けていない」という回答は45.5ポイント上昇した。
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