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光回線とケーブルテレビを比較! 速度や料金で有利なのは?

時事ネタ

2022/02/18 19:00

 引っ越しなどで新しくインターネット回線を引く場合、候補となるのが光回線とケーブルテレビだ。マンションやアパートの場合、すでにケーブルテレビが利用可能になっていることがある。一方で光回線の宣伝も多数あり、選択に迷うことだろう。速度や料金の面でよく比較した上で、自身にあったサービスを選ぶためにも、それぞれのメリットやデメリットに触れておきたい。

光回線とケーブルテレビのインターネット接続は何が異なるのか

ケーブルテレビのメリット

 まずはケーブルテレビを利用したインターネット接続のメリットをチェックしよう。

テレビとセットで安くなる

 ケーブルテレビはその名の通りテレビ番組の配信を事業とする会社が運営しており、映画や趣味など豊富なチャンネルを楽しめる。そして有料のテレビ放送とネット回線や電力、ガス、固定電話などを同時に契約した場合は料金が安くなる点は見逃せない。

独自の豊富な番組が楽しめる

 ケーブルテレビならではの番組を楽しめるのも、メリットの一つだ。契約するチャンネル数が幅広いので、料金プランを選ぶ際には興味の有無をあらかじめ調べておきたい。

ケーブルテレビのデメリット

  
 ケーブルテレビを使ったインターネット接続にはデメリットもある。代表的なものを3つ紹介しよう。

アップロード速度に難

 ケーブルテレビを使ったインターネット接続の速度は、ダウンロードはJ:COMの場合、理論上は最高320Mbpsとまずまず高速だ。しかしながらアップロード速度は10Mbpsと低速気味。

 これはたとえばオンライン会議やオンラインゲームなどのアップロード速度が求められる用途では問題となる可能性もあるだろう。なお、J:COMは上り/下りとも最高10Gbpsのプランを提供しているが、これは光ファイバーを使用したものだ。

通信速度が不安定なことも

 ケーブルテレビは通信手段として同軸ケーブルを利用しており、これは光ファイバーに比べて電波干渉を受けやすいという欠点がある。また、元々テレビ放送用の通信を想定したケーブルであるため、インターネット接続のための伝送効率が良いとはいえない。このため、通信速度が不安定になり、日時などによってインターネット接続時の快適さが変わるかもしれない。

テレビをあまり見ない人にはメリットが少ない

 前述のテレビとのセットで安いというメリットは、テレビを見ない人にとっては意味が無い。最近では若者を中心にテレビを見ない人が増えているといわれており、ケーブルテレビでテレビ番組がお得に見られるということが利点にならないことも多くあるだろう。極論をいえば、テレビをあまり見ないならケーブルテレビを使ったインターネット接続はあまりおすすめできない。

光回線のメリット

 次に光回線のメリットをチェックしよう。

ダウンロード/アップロードとも高速な通信速度

 光回線の場合、ケーブルテレビと異なりダウンロード/アップロードともに高速な通信ができる。ビデオ会議などインタラクティブな作業をおこなうのに適しているといえるだろう。また、最高通信速度もたとえばJ:COMの場合、最高320Mbpsなのに対し、光回線なら10Gbpsという30倍以上高速な回線が存在する。できるだけ高速な通信環境がほしいなら光回線の方が有利といえるだろう。

豊富な選択肢と割引

 ケーブルテレビはそもそも事業者が少なく、しかもかつての規制の影響で地域に1社しかない地域が多い。これに対し、光回線にはさまざまな選択肢があり、それぞれが独自のプランやキャンペーンを展開している。

 また、光回線も携帯電話や電力、ガスなどとのセット割が多く用意されており、競争も激しいことからより優位に立とうと魅力的なキャンペーンも多い。条件によってはよりお得にインターネット回線を利用できるだろう。

光回線のデメリット

 メリットが多い光回線だがデメリットもある。ケーブルテレビと比較した場合のデメリットを2点紹介しよう。

最低利用期間が長いことも

 光回線には最低利用期間が設定されていることがあり、この期間内に解約すると高額の違約金を支払う必要がある。光回線の場合2年の最低利用期間が設定されていることが多く、総務省がこの撤廃に向けて議論をしている状況だ。

 一方、たとえばJ:COMの場合最低利用期間は6カ月とされており、一般的な光回線よりも短い。乗り換えを前提に考えているなら最低利用期間をチェックした上で契約してほしい。

戸建ての場合はテレビ視聴にアンテナ工事の必要がある

 戸建て住宅の場合、ケーブルテレビを利用しない場合はテレビ視聴のためにアンテナを設置する必要がある。ある調査によると、アンテナの新規設置工事の費用平均額は3万円から6万円とされている。それなりに高額な費用が必要だ。アンテナが台風などで壊れれば修理や交換の必要もあり、設置後に費用がかかることもあるだろう。

テレビ視聴の頻度とアップロード速度が選択のポイント

 ここまでチェックしてきたメリットとデメリットをまとめると、テレビ視聴の頻度とアップロード速度の重要性がインターネット回線を選ぶポイントとなる。

 テレビを見ることが多く、かつ有料チャンネルも利用したいならケーブルテレビを利用したインターネット回線は有力な候補となるだろう。一方、ビデオ会議などアップロード速度が求められる用途でインターネットを利用するなら、アップロードも高速な光回線を選んだ方が無難だ。どちらも積極的なキャンペーンを展開しているため、そのお得さも見ながらどちらにするか決めてほしい。(ライター・ハウザー)