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オーティコン補聴器が難聴の子どもたちを「カワスイ 川崎水族館」に招待! 我妻ゆりかさんがツアーをアテンド

インタビュー

2021/12/17 17:30

 カワスイは川の生き物だけでなく、アマゾンに生息する生きものも展示している。今回のツアーでは特別にカピバラとの触れ合いの機会が用意された。アマゾンゾーンは見た目だけでなく、温度管理も本物さながら。都会のど真ん中とは思えない異空間に子どもたちはちょっと緊張の面持ち。だが、愛らしいカピバラが近寄ってくるとすぐに表情は和んだ。
 
カピバラと触れ合う子どもたち

 アマゾンゾーンの熱気で汗を流したあとは、今回のツアーのために特別にアレンジされたバックヤードツアーへ。どのように魚を管理しているのか、どのように世話をして、どんな餌を与えているのか、透明マスクを付けた飼育員が分かりやすい言葉で丁寧に説明していく。水族館で使用している厚手の手袋を触ったり、魚ごとに区別している餌のニオイを嗅いだり、子どもたちは聴覚だけでなく五感で水族館の舞台裏を感じ取っているようだった。
 
 
バックヤードでは触り心地やニオイで舞台裏のリアルを堪能した

 ツアーがひと段落したあとは、お土産として子どもたちと我妻さんで廃材を使ったエコバック作りが行われた。無地のエコバックにオーティコンが用意したウサギの補聴器はんこや魚のはんこを使って、思い思いのデザインを加えていく。ここまでのツアーで我妻さんと子どもたちも意気投合したようで、楽しく会話しながら、世界に一つだけのエコバックを作り上げた。
 
我妻さんと仲良くエコバック作り
 
世界に一つだけのエコバックを掲げる子どもたち

 最後に子どもたちと家族、そして我妻さんに話を聞いた。子どもたちに補聴器を見せてほしいと頼むと、誇らしげに耳をこちらに向けてくれた。補聴器はどれもカラフルで個性的。子どもたちが補聴器を日頃から大事にしていることがよく分かった。「毎日装着するのは大変じゃない?」とたずねると、「慣れてるからぜんぜん!」とのこと。ただマスク生活になってからは耳元にかけるものが多く苦労もしているようだ。
 
子どもたちとご家族、我妻さんでディスカッションを実施
 
補聴器は子どもたちにとって、もはや体の一部

 ツアーに参加した子どもたちはいずれも生後間もなく行った新生児スクリーニングで難聴であることが判明した。3カ月めから補聴器を装着するようにしたが、幼いときはよく動くので、すぐに補聴器が外れてしまう。家族の方からは「外れたら着けて、外れたら着けて…ずっと集中して見守っていたので気が休まらなかったです」と当事者しか分からない苦労を語った。

 しかし、補聴器の装用を始めたことによって、話が聞こえていると分かった瞬間の喜びは格別だったようだ。「少し大きくなってくると、こちらの話に反応して笑ってくれるんです。それからはひたすら話しかけました」と補聴器の存在にいかに助けられたか教えてくれた。

 我妻さんも生まれつきの難聴で、子どもたちや家族の苦労がよく分かるようだった。「何度も聞き返していると怒られることもありました。それで引きこもっていた時期もあったんです」と当時を振り返った。ただ「それはすごくもったいないこと」と我妻さんは強調する。「ほとんどの周りの大人はちゃんと受け入れてくれるし、理解してくれる。思いっきりやりたいと思ったことをやってほしい」とエールを送った。
 
子どもたちにエールを送る我妻さん

 補聴器ユーザーやその家族の悩みには「同じ状況にある家族や子どもについて情報をあまり得られない」ということもあるようだ。SNSが盛んとはいえ、まだ補聴器に対して情報発信するソースは限定されている。オーティコン補聴器では今後も公式Instagram(https://www.instagram.com/oticon_japan/)などを通じて、難聴に悩む家族に情報を発信していくという。ツアーに参加した家族が直面したような「新生児スクリーニングで難聴であることが分かったあとにどうするべきか」などの問題に真摯に向き合いたいという思いがあるようだ。今回の水族館ツアーのように難聴者も健聴者も関係なく、誰でも楽しめる企画にも引き続き、期待したい。(BCN・大蔵大輔)

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