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難聴でもポジティブでいられる理由とは? “補聴器をつけた天使”我妻ゆりかさんの補聴器との付き合い方

インタビュー

2021/07/07 17:30

補聴器の進化で行動の幅が広がる 念願の“一人旅”も実現

 雑誌やテレビで活躍の場を広げていくなかで、2020年秋に飛び込んできたのが、補聴器メーカーであるオーティコン補聴器とのコラボレーションだった。同社が毎年参加している「超福祉展」のトークセッションにおけるパネリストとしてオファーを受けた。「この業界に入ってから、いつか補聴器のお仕事ができたらいいな、と考えてはいたんです。それが幼少期からずっと使い続けているオーティコンからだったので『え!嘘!?』ってすごくびっくりして、すぐに母親に電話しちゃいました(笑)」。
 
オーティコンとのコラボで「補聴器にかかわる仕事がしたい」という夢を叶えた

 オーティコンは「オープン」というさまざまな先進技術を取り入れた次世代補聴器を販売しており、我妻さんもその愛用者だ。その進化には補聴器歴の長い我妻さんも驚きっぱなしだという。例えば、Bluetooth機能。スマートフォンなどのデジタルデバイスと連携するようになったのだが、これによって電話や音楽視聴のあり方が激変した。

 「前に使っていた補聴器はBluetooth機能がなくて、音楽を聴いたり、電話をしたりするのがすごく不便でした。補聴器を外して、棒状のイヤホンを耳の中に入れていたんですが、そのとき周囲の音が一切聞こえなくなります。電車で乗り過ごしてしまったり、歩いていて後ろから走ってくる車に気がつかなかったり、ということがしょっちゅうでした」。

 「それがオープンに変えると、音楽を聴いたり、電話したりしているときも周囲の音がしっかり聞こえるんです。人の話し声とか風の音とか鳥の鳴き声とか、全部聞こえる。もう感動しちゃって…。それから苦手だった電話は好きになったし、音楽は暇さえあればずっと聴くようになりました」。補聴器を外す必要がなくなったことも大きなメリットだ。我妻さんも「楽すぎてLINEで済むところを電話しちゃう人間になっちゃいました(笑)」と満足気だ。

 そんな我妻さんのマイブームはなんと“一人旅”。あるとき「名古屋にある水族館に行きたい!」と思い立ち、すぐに行動に移したという。「気がついたら、新幹線の乗り方を調べて、切符を買っていました。初めての経験でしたが、めちゃくちゃ楽しかったですね」。無事に名古屋から帰ってきて、ますます旅への欲求が高まった我妻さんは、今度は沖縄行きの飛行機のチケットを予約。泊りがけの一人旅も成功させた。
 
一人旅の楽しさを語る我妻さん。次は海外旅行が目標だという

 我妻さんは現在、2月に発売されたAI搭載の最新モデル「オーティコン モア」を試している。これまでの「オープン」でもライフスタイルに大きな変化があったが、モアはさらに音を聞く環境を快適にしてくれると実感しているそうだ。「音がどこから聞こえているかが、はっきり分かるんですよね。誰がどこから話しているかとか、車がどこから走ってくるかとか、今まで以上に鮮明にイメージできます」と語る。
 
先進的なAI補聴器「オーティコン モア」をお試し中
 
高性能・高機能にもかかわらず本体はコンパクト。
装着していることがほとんど分からないほどだ

 7月7日にスタートする「エンジョイモアライフキャンペーン」では、我妻さんがアンバサダーとして再びオーティコンとコラボする。キャンペーンは、Instagramで要件を満たすと、クオカード1000円分が100名に、「我妻ゆりかさんと行く水族館ツアーへのご招待」が3組最大12人に抽選で当たるというもの。オーティコン公式Instagramをフォローし、「補聴器と○○」をテーマにした写真を「#エンジョイモアライフ」とタグをつけて投稿すると参加できる。詳細はオーティコンのホームページ(https://www.oticon.co.jp/event/insta-enjoy-camp)をご確認いただきたい。

 水族館は我妻さんにとって特別な場所で「無心でなにかを考えられる。私にとって、まさに大切な癒しのスポットです。特にイルカショーがお気に入りで、行くといつもぬいぐるみを買って帰っちゃうんです」と話す。補聴器ユーザーを招待するキャンペーンのツアーに対しては「目で見て楽しむことができる場所なので、きっとどんな方でも満足してもらえると思います。というか、私がきっと楽しい時間にしてみせます!」と気合十分だ。

 最後に我妻さんにとって補聴器がどんな存在か聞いた。「本当になくてはならない、体の一部みたいな存在です。補聴器がないと、音がよく聞こえないし、人とのコミュニケーションをとることもできません」。思春期にはコンプレックスにも感じることもあったが「きっと誰もが通る道だったんだと思います」と振り返る。「もし同じように悩んでいる人がいるなら『補聴器を着けていることでなにかを諦めないでほしい』と伝えたいです。私がそうだったように、意外と周りの大人は暖かくて助けてくれます」と若い世代へメッセージを送った。(BCN・大蔵大輔)

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