全国の主要家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計した「BCNランキング」によると、「テンプレートソフト」部門の上半期(2020年1~6月)の販売本数シェアトップは、45.7%でデネットが圧倒した。2位の日本法令は27.7%、3位のメガソフトは13.4%だった。そのデネットが次なる事業の柱として力を入れているのが、「先生の働き方改革」を後押しするための小中学校向け勤怠管理ソフトだ。現場の教職員からも好評で、全国の小中学校2200校以上、教職員6万6000人以上で使われている。

社内のデザイナーがイラスト作成

 BCNランキングのテンプレートソフト部門で、デネットは強固な牙城を築いている。年間販売台数でシェアトップのベンダーを称える「BCN AWARD 2020」(2019年1~12月の集計)でも、50.5%で圧巻だった。

 看板商品である「価格表メニュー作成」や「販促チラシ印刷」という販促チラシのテンプレートソフトは、飲食店や小売業、病院など幅広い業種のユーザーから支持されている。必要なときに必要な枚数だけチラシがつくれる使い勝手の良さや、簡単な操作性などから、中小企業や小規模店の購入が多いという。
 
看板商品の「価格表メニュー作成」(左)と「販促チラシ印刷」

 社内にデザイナーを抱えているため、時代や流行の変化にも敏感に反応しながら、こまめにリニューアルを重ねている。ソフトのサポート期間内なら、無償でこうした最新バージョンのイラストが使えるという。実際に、今回の新型コロナウイルスの状況下でも、医療現場におけるマスクをつけた子どものイラストや、飲食店のテイクアウト用チラシで使えるイラストなどが活躍している。

口コミで広がった「パソコンで勤怠管理School」

 そんなデネットが次の事業の柱に据えるのが、全国の小・中学校向けの勤怠管理ソフトだ。授業のほか、部活動も担当するなど、教員の時間外労働が社会問題になっている。いわゆる「先生の働き方改革」が急務である中、デネットが2018年10月から販売する「パソコンで勤怠管理School」というソフトに白羽の矢が立った。
 
「パソコンで勤怠管理Schoolシリーズ」。
全国2200校以上、教職員6万6000人以上で使われている

 学校の現場では、紙ではなくデジタルによる勤怠管理の必要性が迫られていても、限られた予算もあり、いきなり大規模なシステムを導入するわけにはいかない。地域の学校を管轄する教育委員会や自治体にとっては、できるだけシンプルでランニングコストがかからないソフトを探している中、パソコンで勤怠管理Schoolがフィットしたのだ。

 パソコンで勤怠管理Schoolは、先生が学校に何時間いたかを把握するなどのシンプルな機能に絞っているため、安いもので教員50人規模の1校当たり、税別の参考価格1万5800円から導入できるのだ。一つの自治体内に30校あったとしても、100万円かからない予算感から各学校での導入が決まった。一度ソフトを購入すれば、月額の費用もかからないし、初期費用や保守費用、人数課金などもかからない。

 最初のきっかけは、FAXでチラシを案内したときの、ある1校からの問い合わせだった。現場のニーズを聞くと、まさに同社のソフトとぴったりだったことから、自治体からの紹介を受けたほか、先生たちの口コミによってじわじわと広がっていったという。現在は、全国の小中学校2200校以上、教職員6万6000人以上で使われており、シェア1割に相当する。これを3割まで引き上げるのが当面の目標だ。

 新型コロナの影響で、教職員も在宅勤務や時差出勤の推進、ハンコ文化の解消などが求められている。デネットは、そうした先生たちの労働環境を改善するための一助を担っているのだ。