2019年の家電は、多様なライフスタイルに応えるものが目立った。例えば、これまで「時短」が訴求されがちだった調理家電では、「とにかく美味しくパンを焼く」など、一点突破型の製品が印象に残った。白物家電でも増えている「スマート家電」は、音声操作の充実やスマートディスプレイの登場で、使用のハードルが下がってきた。これらの傾向を踏まえ、筆者が実際に使ってみた中でキッチンで使うときに便利だった「ベストバイ」アイテムを紹介する。

ディスプレイ搭載でスマートスピーカーがより便利に

Google「Google Nest Hub」

 7インチディスプレイを搭載したスマートスピーカー/ディスプレイ。タッチパネル式のディスプレイを搭載しているため、音声だけでなく視覚的にも情報を確認できる。

 ダイニングキッチンに置いて日常的に使っているが、ディスプレイがあることで非常に使い勝手がいい。お気に入りの機能の一つがタイマー機能だ。パスタや卵などのゆで時間を設定すると、残り時間が表示されることで、作業の見通しがたてやすい。

 また、音声だけでレシピの検索などができるのも便利だ。これは、魚のさばき方などの調理の手順を確認する時に重宝している。食材に触るなどして両手が汚れている時に、動画で包丁の動かし方を確認できるのは音声操作のメリットだ。

 我が家では使わないときは、フォトフレームとして使用している。旅行の写真などがランダムで表示され、楽しい気分になる。写真が表示されることで、先進的なデバイスというよりは、インテリアの一部として我が家では欠かせない存在になっている。

最高の1枚を焼くためのブレッドオーブン 

三菱電機「ブレッドオーブン TO-ST1」

 1枚のパンを焼くためだけに誕生したブレッドオーブン。密閉した状態でパンにじっくりと熱を通すことで、パンの水分と香りを保ったまま美味しく焼き上げる。

 このオーブンの魅力を体感するには、5枚切りなど厚めのパンがオススメ。焼き上げると、表面はしっかりと焼き目がついてサクッとしたが歯ごたえなのに、中はフワフワ。任意で調整できるので、好みの焼き色に調整できる。いろいろなパンを焼いてみたが、中でも絶品なのがフレンチトースト。スフレのような、ふわふわとした絶妙な食感で、とっても贅沢な仕上がり。

 1枚ずつしか焼けないため、家族が多い人よりも、ひとり暮らし~ふたり暮らしなどの少人数世帯にオススメだが、パン、特に食パン好きの人にぜひ使ってみて欲しい1台だ。

電気ケトルを革新 清潔に使える工夫が満載

ティファール「電気ケトル ウォッシャブル 0.8L」

 ティファール独自の防水構造でIPX5に準拠し、水道水や洗剤で洗える電気ケトル。Ag+(銀イオン)を配合した抗菌素材「マイクロバン」を使用した素材を採用。嫌な臭いの発生や着色などを防ぐとしている。

 キッチンにおいて使うことが多い電気ケトルは、コーヒーなどを淹れるときのハネやガステーブルからの調理の油分などで、意外と汚れているもの。本機は、食器のように水でまるごと洗える点が特徴だ。

 洗えるようになると、今までどうして洗わなかったのだろうと思うくらいよく洗うようになった。内側も外側もいつでもキレイにできるため、清潔で気持ちがいい。小さな子どもがいる家庭や出産祝いとして喜ばれそうだ。また、お客の目に触れるような場所に電気ケトルを置いて使っている人などにオススメしたい。

 2020年に注目しているのが、睡眠関連商材だ。11月に発表されフィリップスの「SmartSleepディープスリープバンド」、12月に発表されたパナソニックと西川の「快眠環境サポートサービス」など、睡眠の特化した製品やサービスが登場してきている。
 
フィリップスが11月に発表した「SmartSleepディープスリープバンド」

 この睡眠関係分野は、IoT機器普及が後押しとなり、国内外の大手メーカーだけでなく、スタートアップも先進技術を睡眠市場に活用しはじめている。活性化してさまざまなサービスや製品が誕生すると考えている。(家電ライター・伊森ちづる)