2019年11月14日に発表した、カメラ映像機器工業会(CIPA)の委託を受け、BCNが19年7月に全国の10~70代の男女を対象にインターネットで実施したユーザー調査「2019年版フォトイメージングマーケット統合調査」によると、ミラーレスを含むレンズ交換式デジタルカメラユーザーの約8割が「レンズ交換式デジカメならきれいに撮れる」と回答した。

月平均30枚以上写真を撮る人1000人の実態に迫る

 今回の調査は、予備調査の回答者1万837人から、機器を問わず、月平均30枚以上写真を撮る人(日常的に写真を撮る人)1000人を抽出。デジタルカメラユーザーと比較するため、スマートフォン(スマホ)だけで写真を撮る人も対象とした。

 その機器で撮影する理由として、スマホを一番よく使っているユーザーは「すばやく撮れる」(67.2%)、「いつも持っている」(66.4%)を挙げる人が多く、「きれいに撮れる」(79.1%)を筆頭に、「ズームができる/レンズを換えられる」(59.7%)、「自分が思うように撮れる」(51.1%)などが多かったレンズ交換式デジカメユーザーの回答上位5つとは一つも重ならなかった。
 
一番よく撮影に使っている機器で撮影する理由

 一番よく撮影に使う機器は、「スマートフォン」が「デジタルカメラ(コンパクト+レンズ交換式)」の2倍超となった。デジタルカメラの中では、コンパクトがレンズ交換式をやや上回っていた。

 スマホ、コンパクトデジカメ、レンズ交換式デジカメの三つで比較すると、「すばやく撮れる」「いつも持っている」「持ち運びやすい」はスマホがレンズ交換式デジカメを大きく上回るが、「きれいに撮れる」ではレンズ交換式デジカメがスマホを大きく上回る。

 CIPAでは、気軽さではスマホが圧倒する一方、もっときれいに撮りたいのなら「レンズ交換式デジタルカメラ」という構図は揺らいでいないと分析する。
 
撮影機器ごとの比較

 モチベーションを知るため、「写真を撮る理由は何ですか」と尋ねると、やはりレンズ交換式デジカメとスマホでやや傾向が異なり、スマホは「写真が思い出になる」が67.2%で最も多く、レンズ交換式デジカメでは54.7%で2位にとどまった。代わりに「写真を撮ることが好き・楽しい」が69.8%でトップに立ち、レンズ交換式デジカメは撮影好きが多いと分かった。

 4位に「写真は趣味・生きがい」(43.9%)、5位に「撮影機器に興味がある・好き」(41.0%)が入っており、4割超という回答率の高さから、愛好者の多さがうかがえる。
 
写真を撮る理由
 
撮影機器ごとの比較

 撮影歴を調べるため、経験年数と写真を撮り始めたときに使っていた機器(入門機、ファーストカメラ)についても聞いた。経験年数は、「日常的に写真を撮る」と答えなかった人も含め、「9年以上前から」が過半数を超え、最も多かった。

 入門機を聞くと、全体ではフィルムカメラが最も多く、28.6%を占めた。2位・3位には、僅差でスマホ(22.5%)、コンパクトデジカメ(22.0%)が続いた。

 ただし、10~30代ではスマホが最も多く、しかも10代が59.3%、20代が44.6%、30代が36.3%と、年代を追うごとに減る一方で、フィルムカメラの比率が高まり、ついに40代で逆転した。年代別で比率を比較すると、携帯電話が20代、コンパクトデジカメが40代、全体的に比率の低い一眼レフで50代が最も多い。
 
ファーストカメラは世代による差が鮮明に

 その40代でも約2割、19.5%はスマホから写真を撮り始めたと回答しており、2008年のiPhone 3Gの国内発売後、11年あたりから本格化したスマホの普及が、写真に触れる人を飛躍的に増やしたといえるだろう。

 CIPAの調査レポートの末尾に、「あなたは写真をどのように楽しんだり、役立てたりしていますか? とっておきを教えてください」という質問に対するユーザーのコメントをそのまま、最も撮影する機器ごとに紹介している。ぜひ資料全編(http://cipa.jp/documents/j/pressrelease20191114photolovers.pdf)に目を通してほしい。(BCN・嵯峨野 芙美)