LINEは、2019年12月期第3四半期(7~9月、3Q)の決算を発表した。3Q単体の事業全体で、売上高が559億4200万円(前年同期比7.9%増)、営業損益が57億500万円の損失になった。ただ、損失は2Q(4~6月)よりも82億1900万円縮小している。大きな要因は、スマートフォン決済サービス「LINE Pay」のマーケティング費用を大幅に削減したことだ。


 LINE Payは、19年前半にさまざまなキャンペーンを実施していたが、後半に入ってからは控えめになっている。この効果は数字にも表れている。2Qに97億円だったLINE Payのマーケティング費用は、3Qに8億円になった。1Q(1~3月)の41億円よりも縮小しており、方針の違いが明らかに表れている。

 一方で、月間アクティブユーザー数(MAU)は2Qに比べて約半分の289万人になっている。ただ2Qは、友だちに無料で1000円相当のLINE Payボーナスが送れる「祝!令和 全員にあげちゃう300億円祭」や、最大20%還元の「Payトク」など大型のキャンペーンが多く実施されたこともあり、突出してMAUが多かった。このことから、3Qの落ち込みは「想定通り」とし、1Qと比べて67.8%増ということを受けて「効率的に成長した」と結論づけた。
 
LINE Payがばらまきを控えて89億円節約した

 LINE Payは現在、各決済事業者がキャンペーンを打ち合ってユーザー獲得を狙う様子を「消耗戦」と表現し、「ばらまきによる一時的なユーザーのアクティブ化ではなく、LINE Payのさまざまな機能や資産を通じてサービスの充実化によるオーガニックな成長を実現する」と方針を示している。お得以外のメリットでユーザー拡大が狙えるか、今後の取り組みに注目したい。(BCN・南雲 亮平)